吃音を克服し、自由に話せるようになりたいあなたがすべき3つのこと

B!

こんにちは。
発声改善士のトクガワ です。

今でこそ発声改善士として声の使い方についてのレッスンをさせていただいただいている私ですが、実は声を出すことができなくなったことがあります。

プロフィールのページにも詳しく書いているので興味がある方はそちらを読んでいただくとして、簡単に言うと「原稿を読む時だけ声を出すことができなくなった」という状況に陥ったことがあります。

日常会話では普通に声が出せるのに、原稿を読む時だけ声が出せなくなったのです。

病院やボイトレに通っても効果はなく、自分で色々勉強してたどり着いた答えが「声が出ない原因は、カラダの使い方と思考の使い方にある」ということだったんです。

これまでにさまざまな方とレッスンをしてきましたし、声についてのさまざまな悩み相談も受けました。

吃音でお悩みの方、小さな頃からどもりがあって昔よりも良くなったけどまだ残っているのでなんとかしたいという方、時には痙攣性発声障害と診断され注射や薬での治療を強いられた人から相談をいただきました、もちろんレッスンもさせていただきました。

ある時、レッスンに来てくださった方からこんな感想をいただいたことがあります。

読者さん
これまで色んな方法を試しているけど一向に効果が感じられないし症状も改善しなかったのですが、E-Bookを読んで書かれていたことを試してみたら改善の兆しが見られました。

E-Bookで紹介していることは私がレッスンで最も大切にしている本質の部分です。私が特定の状況でだけ声を出すことができなくなったことから体験したことでもあります。

そのことが、吃音やどもりで悩んでいる方に少しでも役に立つことができればと思い、今回の記事を書いています。

今回ご紹介するのはあくまで私の考えですが、今までオート(自動)でやっていた発声プロセスをマニュアルに切り替えることができるなら、状況は確実に変わると考えています。

今回のポイント

・発声はいつもオートドライブ
・自動運転に含まれている邪魔を取り除く
・マニュアルに切り替えるために必要なこと

そもそも、オートマ発声に気がついていますか?

吃音やどもりに悩む方だけでなく、ご自分の声を良くしたいと考えている方の共通点として「即効性のあるテクニックや練習方法を求める」という傾向があります。

滑らかに話したい、声を大きくしたい、聞き返されることのないようにしたい、など声をよくしたいという望みは人によって違いますが、そのうちのほとんどの方がこんな風に考えているようです。

○○のテクニックをつかったり、××の練習をすれば症状は改善する。

練習法やテクニックを身につければご自分が悩んでいることは解決し、望んでいる声がすぐ手に入ると信じているようです。

そのためにご自分を救ってくれる練習法やテクニックを求めてたくさんの時間とお金を欠けているようなのですが・・・

ご自分を救ってくれる練習法や理想を叶えてくれるテクニックを探し求めて色んなセミナーや集まりに参加している方に限って、いつまで経っても状況は改善しないんですよね。

だって、そんなものは存在していないんですから。

練習法やテクニックを探し求める前に、あなたがすべきことがあるのですが、そのことに気づいていますか?

それに気づかなくては、どんな練習法を手に入れてもどんなテクニックを手に入れても全く意味がありません。

なぜなら、あなたがオートマチックに声を出していたり、無意識に発声したり、何も考えずに話そうとしているまさにその瞬間に起きているある出来事に対してアプローチすべきポイントがあるのです。

そのためには、まずあなた自身が「声を出す」という行為をオートマ運転で行っていることに気づかなくてはなりません

オートマ発声に気づかない=原因を放置すること

あなたは気づいていないかもしれませんが、あなたが声を出そうとするときにはあなたのカラダではある動きのプロセスが行われています。

例えば、息を送り出すためにカラダのさまざまな筋肉が働き、声帯ヒダの隙間を閉じるために喉頭周辺の筋肉が働き、50音のそれぞれの音を作るために口や舌を動かすための筋肉が働きます。

あなたが声を出すとき、実にさまざまな動きのプロセスが起こっているのです。

その一連の動きのプロセスに含まれるものについて、おそらくですが、あなたは考えたこともなかったはずです。これがオートマ運転で発声しているということです。

言い換えれば、声を出すことについてあまりにも無意識だということです。

でもそれが悪いわけではありません。この世の中に生きている人のほとんどが無意識でしょうから。

ただし、あなたの場合はそういうわけにもいかないと思います。

声を出すことにおいて、もっとスムーズに話せるようになりたいとか、自由に話せるようになりたいと望んでいるのであれば、このポイントの目を向けなければなりません。

なぜなら、このオートマ運転で行われている発声プロセスの中にあなたの望みを邪魔しているものが含まれているからなんです。

そして、この発声プロセスを意識的に変えることができれば、あなたが望んでいることは確実に叶えることができるでしょう。

でも、このことに気づかないなら、これからもずっとオートマ運転で声を出し続けるなら、事態は変わりません。

変わらないどころか、もっと悪化する恐れもあります。

考えてみてください。あなたの発声プロセスには、あなたの望みを邪魔しているものが含まれています。そのことに気がついていないあなたは、それを放置して毎日何度も何度も同じ発声プロセスを使い続けるわけです。

あなたの望みを邪魔することを何度も何度も繰り返していることになるのです。

これがどういうことを意味するか分かりますよね?きっと、状況は悪化してしまうことでしょう。

それなのに先に挙げたように練習方法やテクニックを求めてセミナーやレッスンに参加してもお金と時間を無駄にしてしまうだけです。

練習法やテクニックとは、本来は発声プロセスの先にあるものなので、発声プロセスにすでに邪魔が含まれているならばどんな練習法もテクニックも効果はありません

多少は変わるかもしれませんが、効果は一瞬だけでしょうね。

すぐに元通りになってしまいます。

発声プロセスを変え、吃音を克服するためのステップ

もしあなたが本当に成果を求めているなら、絶対に練習方法やテクニックに頼らないでください。ボイストレーニングも同じです。

たしかに毎日練習をすると達成感は得られるかもしれません。でもあなたが手に入れたいものは達成感ではないですよね?

あなたが手に入れたいものは、あなたが悩んでいることを解決して、もっと自由に・楽に話すことができることのはず。

本当に成果を手に入れたいなら、ぜひ次のステップを実践してみてください。

オートマ発声をしていることに気づく

発声プロセスを自動的かつ無意識的に行っていることに気がつきましょうね、というのはすでにお伝えしたとおりなのですが、本当に改善したいとお望みならば、もう一歩進んで考えてみてください。

あなたの発声プロセスの中にはどんな動きが含まれているでしょうか?

声を出そうとするとき、話し始めるまさにその瞬間、あなたのカラダではどんなことが起こっていますか?

例えば、こんなポイントについてあなたのカラダの動きを観察してみてください。

・舌の動き
・下あごの動き
・頭の側面の動き
・口周辺の動き
・首の動き
・胸の動き
・腕の動き
・肘の動き
・手首の動き
・指先の動き
・お腹の動き
・背中の動き
・股関節の動き
・おしりの動き
・膝の動き
・足首の動き
・足裏の動き

「観察する」といっても間違い探しをすることが目的ではありません。

どんな動きが起こっているのか?動き始めにどれくらい力がかかっているのか?それともあまり動いていないのか?全く使われていないのか?というように、これらのポイントにおいて「何が起きているか?」を知ることが大切であり本来の目的です。

にもかかわらず「これは間違っていますか?」とか「これは正しいですか?」というように正解・不正解や○×ですぐに評価を下そうとする人がほとんどです(学校教育の弊害ですかね?)。

そもそも正解・不正解や○×なんてこの世の中には存在していません(数学などの理系科目をのぞく)。

だって、この世の中に絶対的な存在として正解や不正解を決めたり、○×を判断できる人なんていないでしょ?みんな自分の価値観で判断しているので、あくまで個人の主観によるものです。そんなものにいちいち左右されていては時間がもったいない。

そしてこれだけは確実に知っておいてください。○×で話をするなら、あなたがやっていることはいつも正解です。他の人にとってはどうかは分かりませんが、あなたにとっては100%の正解です。

なので、先ほどのポイントを観察してあなたが感じたことや思ったこと、気がついたことなどは全て正解ですから安心してくださいね。

オートマ発声がどんな結果に繋がるのかを知る

声を出すまさにその瞬間の動きを観察して、あなたがまだ気がついていない動きや癖に気がつくことができれば、そこから一歩進めて次のステップに行きましょう。

次のステップは、オートマ発声の中に含まれている動きが本当に必要な事なのかどうかを判断することです。

分かり易く例を挙げてみますね。

こんな方がいるとしましょう。口を開くときにアタマも一緒に動かし、アタマの側面を固めたり、腕や鎖骨も一緒に固めてしまっているのに、これまでそのことに気がつかずずっとオートマ発声をしていた方がいるとします。

この方がカラダの動きを観察して、ご自分が声を出すときにどんなことをしているかに気がついたら次にとるべきステップは、それらの動きが必要なのか?それとも不要なのかを判断することです。

今回のケースでいうと、口を開くという動きは下あごが動くことで実現されます。

だから、口を開くためにはアタマやその他の部分は動く必要はないのですが、本来は起きなくてもいい動きが起きてしまうことで、実は思わぬ邪魔に繋がってしまうのです。

アタマの側面には下あごを引き上げるための側頭筋という筋肉があります。アタマの側面を固めることはこの筋肉を緊張させることに繋がります。下あごを開く、つまり下あごを下げようとしているのに、引き上げるための筋肉を使っていては、スムーズに開くことができなくなってしまいますよね。

またアタマも一緒に動かすことで脊椎に余計なプレッシャーを与えてしまいます。私たちのカラダの軸であるアタマと脊椎に使い方は私たちの人間としての機能や可動性、柔軟性などありとあらゆるものに影響を与えます(詳しくはE-BOOKをご覧ください)。

また腕や鎖骨を固めることで、肋骨の動きを制限することに繋がってしまいますので呼吸量を制限することに繋がってしまいます。

こんな風に、オートマ発声の中に含まれていて、あなたがまだ気がついていないカラダの動きが実はあなたの発声を邪魔することに繋がっているのです。

あなたが観察して気がついた動きが本当に必要なのかどうか?発声の邪魔に繋がっていないか?を判断するにはカラダについての知識が必要です。これについてはこのサイト【声のトリセツ】でもたくさん紹介しています。ぜひ色んな記事を読んで、ご自分で判断できる知識を身につけてください。

また、ご自分で判断するのは難しい方のために、レッスンを通じてサポートしています。実際にカラダの動きを見せていただきながら、どんな動きが含まれているのか?邪魔な動きが含まれていないか?どうすれば邪魔な動きがなくなるかなど、詳しく学びたい方はレッスンのページを見てくださいね。

オートマ発声からマニュアル発声に切り替える

当たり前ですが、身につけた知識は使わなければ意味がありません。

知っているだけでそれが実行できると思っている人が多いのですが、そう上手くは行きません。

あなたがこれまで何十年とオートマ発声で声を出してきたことはすでにあなたの脳にプログラムされていますから、すぐにマニュアルに切り替えるなんて簡単にはいかないのです。

でも安心してください。時間をかければ確実に切り替えは可能です。

そしてオートマ発声からマニュアル発声に切り替えるための方法は至ってシンプル。あなたが声を出すまさにその瞬間に、次の事を考えるだけです。

「今回もいつも通りオートマ発声で声を出すか、それともマニュアルに切り替えて声を出すか?」を決めるだけです。

もしいつも通りオートマ発声で声を出したいと思うなら、それはそれでいいと思います。その方が楽チンですし、わざわざ面倒なことを考える必要もありません。ただ、いつまで経っても今の状況を繰り返すだけですし、場合によっては状況が悪化する恐れもあることをお忘れなく。

そうではなくて、もしマニュアル発声に切り替えて声を出すなら、次の事を考えてください。

「声を出すための楽器である "カラダ" をどう使うか?」

こう聞いてあまりイメージがわかない方は車の運転に例えて考えてみてください。

オートマ車はギアをDに入れてアクセルを踏むだけでギアチェンジは勝手にやってくれます。でもマニュアル車だとそうはいきませんよね。速度やエンジン回転数に応じて、クラッチを切ってギアを入れ替える必要があります。車を動かすために、必要に応じてやるべき事がたくさんあるわけですよね。

実は発声も同じことなのです。

あなたが声を出すために、あなたのカラダでは実にさまざまなことが起こっています。それらのことについて、どんなことが起きているかに気づき、声を出すためには何が必要で何が不要かを考えて、あなた自身が発声という機能をコントロールする必要があるのです。

はじめのうちはなかなか切替が上手く行かないかもしれません。

なぜなら、これまで何十年という長い間ずっとオートマ発声で声を出していたので、あなたにとっては「声を出す=オートマ発声」という動きのプログラムが作られているから。

それを毎回毎回声を出す度に意図的にマニュアル発声で声を出す習慣を作れば、自然と動きのプログラムもアップデートされていきます。

マニュアル発声があなたの動きのプログラムの標準になれば、わざわざ意識しなくてもマニュアル発声ができるようになっていきますよ。

こればかりは、時間をかけてじっくりと取り組んでいく他に方法はありません。

継続的に取り組んで行かなければ、すぐに習慣通りのオートマ発声に戻ってしまいます。

だって、人間は面倒なことはサボったり、忘れたりする生き物ですからね。

マニュアル発声に切り替えるだけで本当に吃音の症状が改善するのか?

ここまで読んでくださったあなたはきっとこんな疑問を抱いているはずです。

今まで何十年も悩んだり苦しんだり、コンプレックスに思っていたことが、たったそれだけのことで本当に改善するのか?

セミナーや話し方教室、同じ悩みを抱える方の集まりに参加したり、吃音の症状を改善するための方法に色々と取り組んだけれど効果を感じなかったのだから、トクガワの言ってることも信じられないなと思っているかも知れません。

そんな方のために、ある男性とのレッスンのエピソードをご紹介します。

 

数年前、27歳の男性でおさむさん(仮名)という方がレッスンに来てくださいました。

彼は私のブログを読んで、ご自身の吃音をなんとかしたいと思ってレッスンに来てくださったそうです。

おさむさんは、こんな悩みをお持ちでした
・小さな頃から吃音の症状に悩んでいる
・以前と比べると症状は出なくなってきたような気がするが、緊張したりプレッシャーがかかるとどもる
・転職して新しい仕事に就くが、初対面の人や社外の人と話す機会が今までよりもたくさん増えるので、その時に吃音の症状がでないか心配

レッスンを通じて、彼はどんな体験をしたのでしょうか?

吃音の症状を改善するには発声プロセスを変える

緊張すると吃音の症状が出ることに悩んでいたおさむさんとのレッスンエピソードについて解説をしておきますね。

自動運転をしていることに気づく

私たちは「声を出す」という行為をほぼ自動で行っています。無意識的に行われていたり、習慣的に行われていたりと色々な言い方はあるとは思いますが、声を出すときに「どんな風に声を出そうかな」とは具体的には考えません。

ちなみにここで言う具体的とは「どうやって声を出すか?」ということです。声について一般的に表現される「大きな声」とか「通る声」とかはあくまで結果であって「どうやって声を出すか?」というプロセスに相当するものではありません。

無意識的に、習慣的に声を出していることを、私は「オートマ発声」と表現しています。車の運転でいうオートマとマニュアルの違いとおなじく、発声にもオートマとマニュアルがあるんです。

そしてほとんどの人はオートマ発声をしているわけです。

別にそれでも構わないのですが、もし声を出すことや話すことにおいて何らかの悩みがあったり望みがあるならそのキーポイントがオートマ発声の中に含まれているわけですね。

おさむさんにも「緊張したときに吃音の症状が出るのをなんとかしたい」という悩み・望みがありました。

つまり、おさむさんが悩んでいることの原因となっていること、そしておさむさんの望みを妨げていることがオートマ発声の中に含まれているのです。

悩みの原因や望みを妨げていることを取り除かなくては、どんな練習やトレーニングを積んだとしても意味がありません。

そして悩みの原因や望みを妨げていることを取り除くためには、「気づく」ということが欠かせません。ご本人が気がついていない、自覚がないと言うことはご本人にとって存在していない事柄です。存在していないことを変えようとしても、変えられるわけがありませんよね。

だからこそ、オートマ発声をしている時にカラダではどんなことが起きているか?に気がつく必要があるのです。

そのためにレッスンではおさむさんに気がついてもらえるように何度か声を出してみてもらったのです。

決して、おさむさんの発声プロセスの中に間違っていることを見つけるためではありません。

そもそも、発声において「間違っている」とか「正しい」なんて存在しません。もちろんこの世に「正しい発声」なんていうものも存在しません。【正しい発声方法】を言及する指導者もいますがそれはその指導者にとっての正解であって他人であるあなたや私その他のこの世の中にいる人にとっての正解ではありません

本当に大切なのは【今、どんなことをしているのか?】です。

知らないことは損

知識は最強の武器です。なぜなら【今、どんなことをしているのか?】に気がついたとしても、それがどんな結果に繋がっているか分からなければ、先には進めません。

悩みを解決したり望みを叶えるために発声プロセスを変えようと思っても、気がついたことが必要なのか不要なのかを判断しなくてはなりません。

発声において必要な要素なのにそれを取り除いてしまっては状況は良くなるどころか悪くなってしまいますからね。

声を出すときにあなたがやっていることに気づいたら、それが本当に必要なプロセスなのかどうかを見極めるために知識を身につけましょう。

例えば、カラダの構造についての知識であったり、発声の仕組みであったり、呼吸筋の働き、声と姿勢の関係などはとても役に立ちます。

もちろん筋肉についても知っておいてそんなことはありません。

むしろ知らないと損だとも言えるでしょう。

おさむさんのレッスンを思い出してみてください。

おさむさんは声を出し始めるときにアタマの横の筋肉を固めていました。アタマの横(ここでは側面と表現します)には側頭筋と呼ばれる筋肉があります。名前の通りアタマの側面にあるこの筋肉は、下顎の骨に繋がっています。

側頭筋の役割は下顎の骨を引き上げること。おさむさんは声を出すときにこの筋肉を固めていました。レッスンを通じてそのことに気がつくことができました。

もしこれを知らなかったとしたら、声を出すときにその邪魔になることをやっていたことに気がついていないままだったわけです。

声を出すときには下顎は下方向に開きます。にもかかわらず側頭筋が働いていては、下顎を引き上げる動きも同時に起きてしまいます。口が開きにくくなるのはもちろん、その状況でも口を開こうとするために周辺にあるさまざまな筋肉が影響を受けてしまいます。

おさむさんが側頭筋の働きを知ることでその動きは声を出すときには不要だという判断ができるようになるわけです。

こんな風に、カラダについての知識はあなたの悩みを解決したり、望みを叶えたりする上では非常に強力な武器となるのです。

知識は使わなければ意味がない

ただし、強力な武器も持っているだけでは意味がありません。使わなければ意味がないのです。ドラクエと同じですね。装備したり、「つかう」を選ばないと効果を発揮しないのと同じです。

私たちの行動はそのほとんどが習慣で行われています。その人がこれまで過ごしてきた環境、学んで来たこと、教えられてきたこと、体験してきたことなどから形成された習慣を身につけています。もちろん1人ひとりによって全く異なります。外見上は同じように見えたとしても、カラダの動きや思考の流れなど、見えない部分では実に多くの違いがあります(それが個性ともいえますね)。

知識を持っているだけでは、毎日の行動は変わりません。なぜなら、その行動が全て習慣で行われるからです。

歩く、立つ、座るなどの日常的な動きはもちろん、声を出す、話すといったことも習慣で行われています。それがオートマ発声です。

声を出す前に、何の考えもなしに声を出したり、なんとなくで声を出しているとそれはつもの習慣的な動きでしかありません。それではいつまで経っても今までと同じことの繰り返しです。

そうならないためにも、身につけた知識を活用することを忘れないようにしましょう。

いつも通りの習慣的な動きをする前に、少しだけ立ち止まって見てください。

そして「何をすればどんなことが起こるのか?」「自分が望んでいる声を出すためには何をすればいいのか?」を考えて、それを実行することを選択する。

こんな風に、意図的にプロセスを考えてマニュアル発声に切り替えることができればあなたの声は確実に変わります

実際におさむさんも考えながら声を出したことで、とても話しやすくなったという体験をされていましたよね。

まとめ

それでは、今回のまとめです。

今回のまとめ

吃音を克服し、自由に話せるようになりたいあなたがすべき3つのこととは?

・オートマ発声をしていることに気づく
・必要な動き・不要な動きを判断するための知識を得る
・知識を活用して、実践する

吃音の症状を克服し、自由に話すことができるようになるためには、今回お伝えした通り、3つのポイントを外すことはできません。「場数を踏んで慣れましょう!」は無意味・・・というか逆効果だと私は考えています。

吃音だけに限らず、このステップは声に関する悩みやコンプレックスを解消するためにも非常に有効です。

なぜなら、あなたの悩みの原因は「オートマ発声の中に含まれているある動き」です。それを取り除くことができれば、悩みは解決に向かいます。

あなたの悩みやコンプレックスの原因になっている動きが分かれば、それを取り除くための知識を身につけ、実践する。

そうすればオートマ発声がマニュアル発声に切り替えることができます。さらに実践すると、次第に新しい習慣として上書きされていきます。

意識しなくてもマニュアル発声が新しいオートマ発声として定着するのです。

そうなったとき、あなたの悩みはもうすでになくなっていることでしょう。

ぜひ今回のポイントをあなたの毎日の生活でも実践してくださいね。

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