声を響かせるための3つのポイント

こんにちは。
発声改善士のトクガワ です。

このブログに来てくださる方の多くの方が「声を響かせること」興味を持っている方が多いようなので
今回は声を響かせるための3つのポイントについてまとめてみました。

より声を響かせたい方はぜひ試してみてくださいね。

 

脊椎の使い方を見直す

声の響きが足りないと感じる方は、まずここからスタートするのがオススメです。声を出すときのカラダの使い方について見直すことで、声の響きが大きく代わる可能性があります。

声は空気の振動ですから、あなたがカラダをどう使ったかによって空気の振動は微細に変わります。

あなたがどのようにカラダ使ったかによって、声はいとも簡単に変わります。
カラダの使い方の結果が声だからです。

楽器の演奏も同じですよね。どのような力加減で弦を弾いたかによって音が変わります。

カラダも楽器なのです。

さて、カラダの使い方の中でも、声に一番影響を与えるのは脊椎の使い方です。

脊椎はカラダの中心、ど真ん中ある骨の集まりです。背骨と呼ばれていることが多いですね。
背骨は一本の骨ではなく、24個の骨が繋がってできているということは以前の記事でも紹介しましたよね。

この24個の骨からなる脊椎の使い方が、実は声の響きに大きな影響を与えるのです。

例えば、カラダを押し縮めて声を出してみてください。

上からぎゅーっと押しつけられているようにして、声を出してみましょう。
どんな感じがしますか?

すこし苦しいですよね。
では、ぎゅーっと押し縮めるのをやめて、反対に上方向に伸びていくようなイメージで声を出してみてください。

さっきとは違う感じがしませんか???
この両者には脊椎の使い方に大きな違いがあります。

最初に試した方のぎゅーっと押し縮める方は、脊椎の長さを短くして声を出しています。反対に上方向に引っ張られるイメージを持ったときは、脊椎の長さを長くして声を出しています。

たったこれだけの違いですが、脊椎全体の長さが変化するのです。

なぜかというと24個の骨の間にはわずかな隙間があります。カラダをぎゅーっと押し縮めているときは、その隙間がぎゅーっと押し潰されているんですね。その空間を押しつぶしてしまうとカラダ全体を小さくして声を出していることになってしまいます。

身体全体を小さくしてしまうと、その分だけ声が響くポイントを小さくしてしまうのです。そしてカラダの各パーツも自由に活動することを妨げられてしまいます。

だから、ぎゅーっと押しつぶすのをやめて上方向に伸びていくイメージを持った方が声が響くための空間が多く確保できます。そのためより響きのある声を出すことができます。

実際には響き以外にもたくさんメリットはありますよ。

 

筋肉のトーン

筋肉のトーン(張り)についてもう少し興味を持ってみると声の響きが変わる場合があります。筋肉に余分な緊張があると響きが失われてしまいます。

トライアングルを例に考えてみましょう。

小学校の音楽の授業などでトライアングルを使ったことがありませんか?

金属でできた三角形の楽器ですね。直接手で持つのではなく、紐で吊して持ちますよね。反対側の手では同じく金属でできた棒を持って、三角形をたたくと「チーン」と音が出ます。余韻がありますよね。辺りにも音が響いているのがわかると思います。

普段は紐で吊して持つのですが、ふざけて直接手で持ったことはありませんか?

直接手で持った状態でたたいてみると、「チン」みたいに余韻のない音になりますよね。響きがないのです。叩かれた衝撃で金属が振動するのですが、手で直接触れられているために振動がなくなってしまうのです。そのため、響きのない音が発生します。

私たちのカラダで言うと、筋肉がその役目をしているような気がします。

カラダに力を入れて、筋肉をガッチガチに緊張させてみると確かに大きな声は出るかもしれません。でも余韻は残るでしょうか???

試しに、全身に力を入れて声を出そうとしてみました!

アタマから手足の先まで全部に力を入れてみました。
すると・・・

声が出ませんでした(笑)
かといって、力が抜けているといいかというとそういうわけではありません。

筋肉は骨を動かす役目を担っているので、何にもしていなくてもある程度働いています。力を込めていなくても筋肉は動いています。

もしあなたがスマホでこのブログを読んでくれているなら、親指で画面をスクロースしていますよね?
この瞬間も、親指を動かすためにたくさんの筋肉が動いているのです。

力が抜け過ぎていると、本来必要な動きをすることができません。それは発声の時も同じです。

筋肉には適度な張りが必要なのです。

中でも、一番重要なのは首回りの筋肉です。先にお話した脊椎の使い方にも影響を与えます。
しかし、残念なことに筋肉が緊張しすぎていないかどうかは、自分自身ではなかなかわからないんですよね・・・

自分ではできている感覚がありますから、他の人に見て貰うのが一番です。もしくは自分の声を出す姿を鏡で見たり、スマホで録画して見るのも一つの方法ですね。

客観的に、自分がどのようにカラダを使っているか、余分な力が入っていないかに気づくことが大切です。

 

自分の意思で「空気を振動させる」

声は空気の振動です。

しかしながら、私たちは普段話すときや声を出すときには、何も考えなくても声を出すことができます。

何も考えなくても声が出せるからなのでしょうか、「空気を振動させてみよう」と考えて声を出すと、響きや大きさ、勢いまでもが変わるときがあります。

これは、具体的なイメージを持つことで、脳がカラダの各部へ送る指示がより具体的になり、それに沿って動くことができるのでカラダはいつもより少ない力でパフォーマンスを発揮することができるようになります。

さらに、そのイメージが具体的であればあるほど効果は上がります。

あなたが誰かにお願い事をするとき、あなたの期待通りに物事をすすめて欲しいと思っているなら、できる限り具体的かつ詳細にお願いしますよね?

それと同じ事です。

自分で自分にカラダの使い方を具体的かつ詳細にお願いするのです。
そのために「声を出す」と言うことについてより具体的かつ詳細に自分に指示を出しましょう。
例えば、息の流れをより具体的に指示してみましょう。
「息は、肺から気管支、気道を通って口に送られてくる。そのまま口の外に出て行く。」

 

例えば、声が響くポイントを具体的に指示してみましょう。
「胸の前側、だいたい鎖骨の付け根あたりに声を響かせてみよう」
(よく「声を当てる」とも言われていますよね)

 

例えば、空気の振動を起こすように具体的に指示してみましょう。
「声を出すことで、口の前にある空気を振動させる」

 

こんな風に、自分自身のカラダにより具体的な詳細な指示を出すことで、カラダはその動きを起こすために必要な筋肉を適切に動かしてくれます。

たったこれだけのことですが、声が変わることは珍しくありません。

 

正解がないのに、ズタボロに叱られる・・・

おそらく、この記事を読んでくださっているあなたは、これまでにボイトレやレッスンで発声や響きなどについて習ったことがあるでしょう。

多くの書籍やウェブサイトでも、声の響かせ方についていろんなことが書かれています。多くの方法がありますし、多くの指導者がご自身のメソッドを推奨しています。

私はどれが正解かはわかりません。

というか、正解は存在していないと思っています。

もし声を響かせるための方法で正解があるのなら、どの本を探しても、どのサイトを見ても、どの指導者に習っても、その唯一の方法しか教えないはずです。

これだけいろんな方法があると言うことは、唯一の正解はないと言うことだと思いませんか?

それはなぜでしょう???

ごくシンプルな理由です。

みんなそれぞれのカラダが異なるからです。
だから「みんな同じ方法をやれば上手く」なんていう正解は存在しない。

正解があるとしたら、それはあなたの中にあります。

あなたが「どうしたいか?どんな声を出したいか?」ということが正解を見つけるための基準になりますよね。
先生から言われたことができなくて、ズタボロに叱られて泣きそうになっても、それはすぐに忘れてしまうことをオススメします。

そんなのはとっとと忘れてしまって、別の方法を見つけましょう。

あなたにスキルがないとか練習が足りないとか、努力が足りないとか、そんな理由では決してありません。あなたに責任はありません。その方法があなたに合わないだけなのです!!

あなたがより響きのある声を出すために必要なことは何なのか?

それを探すことをオススメします。

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