こんにちは。
発声改善士のトクガワ です。
今回は「ゼッタイにやってはいけない発声法」の第二弾です。
シリーズ【ゼッタイにやっては行けない発声法】の目次はコチラ
発声に関する悩みを持っている方とレッスンをしていると、カラダの使い方は本当に人によって違うんだなと感じます。だから私はマニュアルやテンプレートのようなレッスンはせず、人によって全く内容が異なるレッスンをしています。
よくLINEで「どうすれば大きな声が出せますか?」というような質問を頂くのですが、私が「声を出すときにどんなことを意識していますか?」と質問するのは、あなたがどんな風にカラダを使っているかを知るためです。それがわからないと私は何も提案できないんです。
でもほとんどの方は私の質問に答えてくれません・・・
残念ながら、気づいていないんですよね。インターネットで手に入る汎用的で当たり障りのない方法には効果がないということに。だからいつまで経っても悩みは解決しないんです。
だって、インターネットで手に入る情報で発声に関する悩みやトラブルが解決するなら、あなたはもう悩んでないはずですよ。ググれば山ほど情報が手に入る世の中です。解決法なんていくらでも見つかります。でもまだあなたの悩みは解決していないでしょ?解決しているなら、あなたはこの記事を読んでいないはずだから。
あなたがこの記事を読んでいるということはね、インターネットでは解決法は手に入らないわけです。どれだけあなたがボイトレ理論を学んで、発声練習を熱心に繰り返しても、あなたの悩みは解決していないのには理由があるんです。
あなたが、発声の邪魔をしているからなんです。
邪魔する方法は人によってさまざまなんですよね。でも多くの方とレッスンをしていると、多くの方に共通していることもあります。だからそれをやめればあなたの声は変わるはず。
今回はゼッタイにやってはいけない発声法として「顔を前に出す」ことを取り上げます。
・多くの人が信じている発声法は、実は発声を邪魔しているものが多い
・顔を前に出すようにして声を出すことは、あなたの声を邪魔している
・どうすればあなたの悩みは解決するのか?
顔を前に突き出すことに気づいてないでしょ?
そもそもあなたは声を出すときにそんなことをしているなんて気づいていないと思います。
誰かと話をする時、たくさんの人の前で発表したりプレゼンしたりするとき、歌を歌うときなど、声を出すときに顔を前に突き出していることに気づいていないでしょ?
なぜなら、その動作があなたの発声プロセスの習慣に組み込まれているからなんですね。
邪魔をしながらでも声を出すことはできるので、あなたがそのままでいいと望んでいるならそのままでいいでしょう。そうしていることに気づいていないんですもんね。
でもね、今あなたが発声やコミュニケーションについての悩みや問題を抱えていて、あなたが顔を前に出して声を出すことがその原因になっているとしたらどうしますか?
あなたが努力して改善しようにも、原因となる顔を前に出して発声することに気づいていないなら、どんなことをしても不可能なんです。
だって、原因を取り除かなければ、いつまで経っても変化は訪れないわけでしょ?
プロセスが変わらない限り、結果は変わりません。でもあなた自身がプロセスに気づいていないなら、結果を変えることはおろかプロセスを変えることすらできないわけですよ。
あなたはどんな方法を試しても声についての悩みやコミュニケーションの問題が解決していないわけでしょ?本を読んだり、インターネットで検索したり、セミナーに参加したり、ボイトレに通ったけど効果がなかったわけでしょ?だからこの記事を読んでくれているはずです。
でも、この『声のトリセツ』にたどり着いたからには安心してください。あなたがだけに、その解決方法をお教えします。
顔を前にだすことは発声だけじゃなくカラダ全体の機能を阻害する
解決法をお教えする前に、1つだけ大切な事をあなたにお伝えしておきます。
なぜ私が「顔を前に出すこと」をゼッタイにやってはいけない発声法として紹介しているかというと、それがあなたの発声を邪魔するからです。
あなたが声を出す瞬間に顔を前に出すことで、首のあたりを押し潰すようにしてしまっているんです。
なぜこれが発声の邪魔をするのかというと、喉頭にある発声器官にプレッシャーを与えてしまうからです。
余計なプレッシャーを与えられた状態では、発声器官は本来の性能を発揮できません。だからあなたが声について何らかの悩みを持つ原因になるのです。
しかも、これは発声器官にプレッシャーを与え、あなたが声を出すことの邪魔をするだけではありません。
私たちのカラダの構造において、顔を前に出すようなカラダの使い方はカラダ全体にプレッシャーを与えることになり、結果としてカラダ全体の機能を阻害してしまいます。
例えば、可動性や柔軟性、表現活動のパフォーマンスやクオリティを損なうことになってしまうんです。
もちろん、それがダメとか悪いわけではありません。
可動性や柔軟性、パフォーマンスやクオリティを損ないながらでも声を出すことはできます。でも、そんな状態で声を出しているから、あなたは声に関する悩みはコミュニケーションについての悩みを抱えているわけじゃないですか。
だったら、次のどっちの方がいいですか?
A.カラダにプレッシャーを与え、自分の邪魔をしながら声を出す。
B.カラダに余計なプレッシャーを与える事なく、自分の本来の機能をつかって声を出す。
もしA.がお望みなら、あなたはこれまで通り悩み続けることになるでしょう。
なぜなら、このプレッシャーを取り除かない限り、あなたの声の悩みやコミュニケーションの悩みは永遠に解決しません。それどころか、ますます強化されていきます。
なぜ私がそう言い切れるかというと、あなたは毎日カラダにプレッシャーを与えながら生活しているからです。
あなたが顔を前に出して声を出すことに気づいていないように、あなたはカラダにプレッシャーを与えながら生活していることにも気づいていないんです。生活習慣の中に組み込まれているから。
例えばですけど、あなたはスマートフォンを使ったりしていますよね?
スマホをのぞき込むとき、世の中の9割くらいの人がカラダにプレッシャーを与えながら使っていますよ。
ウソだと思うなら、電車に乗ったときに周りを見回してみてください。
カラダにプレッシャーを与えている人がたくさんいますよ。
彼らは近い将来、声に関する悩みがますます表面化することでしょう。そして彼らの子供にもそれが受け継がれていくことでしょう。こうして私たちはどんどんコミュ障になっていくわけですね。
このままじゃヤバいと思いませんか?
もしあなたが解決策を知りたいなら、お教えします。
カラダの使い方を変え、発声の邪魔をする習慣を取り除く
もしあなたがカラダに余計なプレッシャーを与える事なく、自分の本来の機能をつかって声を出したいなら、その方法をお教えします。
それには、声を出すときに顔を前に出すことが、あなたのカラダにどんなことを起こしているかを知る必要があります。
前にこんな記事をアップしたことがあります。
私は、この「声を前に出す」というのもゼッタイにやってはいけない発声法に分類しています。
この記事を読んでいただければ、なぜ私が無駄な努力と言っているのかは理解していただけると思うので、あとで必ず読んでおいてください。
声を前に出すときには、まさに今回のテーマと同じ事が起こっているのです。つまり、声を前に出そうとすると顔を前に出してしまうんですね。
こうすることで、あなたは、ご自分で声が生まれる場所や声の通り道にプレッシャーを与えているのです。そしてそのプレッシャーは、あなたが声を出すことにおいては全く必要のないことなんです。
ここで別の記事でも紹介した図を見て頂きましょう。(リンクはこの記事の最後で紹介しますね)
顔を前に出すと、こんな風になってしまうんです。
こんな風に顔を前に出して発声することは喉頭や咽頭を圧迫し、本来の機能を発揮するのを邪魔してしまっているんです。
もしあなたが「通る声が出ない」とか「大きな声が出しづらい」というような声についての悩みを持っているなら、あなたが声を出すときにこんなことが起こっているんじゃないですか?
もしあなたが「人に好印象を持たれない」とか「セールスやクロージングが決まらない」というようなコミュニケーションに関係する悩みを持っているなら、あなたが声を出すときにこんなことをしているから、見た目の印象が悪くなっているんじゃないですか?
当然、あなたはご自身では気づいていませんよね?声を出すときに顔を前に出しているだなんて。
もしあなたがカラダに余計なプレッシャーを与える事なく、自分の本来の機能をつかって声を出したいなら、この習慣に気づき、それをやめればいいのです。
それがあなたの声についての悩みやコミュニケーションに関する悩みを解決してくれるでしょう。
だって、あなたが無自覚にやっていることが悩みの原因になっているわけですからね。
使い方が変われば、声が変わる
それでもまだ本当かどうか度信じられないあなたのために、実際に私のレッスンに来てくださった方のエピソードを紹介します。
インストラクターのお仕事をしていて「大きな声を出すことができない」という女性(仮名:アスカさん)がレッスンに来られたときのお話です。
アスカさんは、こんな悩みや望みを持っていました。
・講座を任されるように放ったものの、先輩に声が小さいと注意されてしまう
・自分では大きな声を出しているつもり
・具体的に何をすれば良いかわからない
レッスンを通じて、アスカさんはどんな体験をしたのでしょうか?
こうしてアスカさんは「発声時に顔を前に出す」という自分で自分の発声を邪魔している習慣に気づき、手放すことができました。
その結果、アスカさんはご自身が持っていた本来の声を取り戻したわけですね。
レッスンが終わったときにのアスカさんの表情は、レッスンが始まる前と比べると別人のように自信に満ちあふれていました。
おそらく「自分1人でもできる」というレッスンでの成功体験が彼女に自信を与えることになったのでしょう。
こんな風に、使い方が変われば声が変わり、そこからプラスアルファの変化も起きるのです。
邪魔を取り除くと、あなたの本来の声が戻る
なぜ使い方が変わると声が変わるのか?そしてプラスアルファの変化も訪れるのか?
その理由はアスカさんとのレッスンを振り返れば理解できるはずです。
もともとアスカさんは「大きな声を出すことができない」 という悩みがあって私のレッスンに来られました。
私のレッスンはボイトレのように直接的に声を変えようとするものではありません。声を出すときのカラダの使い方や思考の使い方にアプローチし、間接的に声を変えるものです。
なぜなら、ボイトレや発声練習のような直接的なアプローチでは、アスカさんの悩みの原因は取り除くことができないと考えているからです。その原因とは、アスカさんが自分自身で大きな声を出すことを邪魔しているからなんです。
アスカさんとお話している中でこんなことがわかりましたよね。
アスカさんは大きな声を出したいのに、そのために具体的なことをしていなかったのです。
レッスンでは「雨に濡れたくない」という例えを出しましたよね?望んでいることがあるのに、そのために必要な事を一切していなかったわけです。
そしてもう一つ。
「大きな声を出そう」という思いが、アスカさんの発声を邪魔することを起こしていたわけです。大きな声を出そうとするあまり、話す時に顔を前に出していたわけですね。
これは空気の通り道や発声器官に余計なプレッシャーを与えてしまい、結果として発声の邪魔をしてしまいます。だからアスカさんがどれだけ「大きな声を出そう」と思っても、邪魔が残る限りそれは叶わぬ願いなのです。
おそらくボイストレーニングでは、ただただ「大きな声を出す」ことを練習させてくれるでしょう。直接的なアプローチで声を大きくするために余計は発声練習をさせてくれるでしょう。でもそれはアスカさんが望んでいることとは逆のことを起こしてしまいます。なぜなら、アスカさんが自覚なくやっている自分の発声の邪魔を常にしているわけですから。つまり、自分の発声の邪魔も反復練習することになり、邪魔を強化してしまうわけです。
だから私は間接的なアプローチをするわけです。アスカさんが大きな声を出せるようになるためには、アスカさんが自覚なくやっている自分の発声の邪魔を取り除く必要があるからです。
そのために私が提案したことが「息を上方向に吐く」ということだったんです。
そしてアスカさんが「息を上方向に吐く」ということを意識すると、アスカさんが自覚なくやっている自分の発声の邪魔はなくなったわけです。
そしてアスカさんは望み通りの大きな声を出すことができるようになりました。
こんな風に、邪魔を取り除くだけで、あなたの声は変わるのです。
いや、声が変わるというよりも、あなたがずっと昔から持っている声に戻るわけです。つまり、あなたの持って生まれた声の魅力を引き出すことができるのです。
あなたもアスカさんのように自分で自分の発声を邪魔しているはずですよ。
まとめ
それでは今回のまとめです。
ゼッタイにやってはいけない発声法 その2
「顔を前に出す」
・顔を前に出すと、息の通り道や発声器官に余計なプレッシャーを与える
・その動きは発声の邪魔をする
・息を上方向に吐き出すことを意識すれば、間接的に邪魔をなくすことができる
今回のアスカさんとのレッスンでやってみたことを、あなたもぜひ試してみてください。きっとあなたの声に変化が起きるはずです。それが良い変化だといいですね。
息の通り道について詳しく知りたい方は、こちらの記事が参考になりますのであわせて読むことでさらにあなたの声の魅力を引き出すことができるでしょう。
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