こんにちは。
発声改善士のトクガワ です。
どんな仕事も、コミュニケーションなしには進みません。
特にフリーランスや自営業の方などは、クライアントやお客様とのやりとりもすべて自分。
それは、会話に苦手意識があっても、声にコンプレックスがあっても同じこと。
誰も代わりにやってはくれません。
自分から話すのがあまり好きではない、緊張してしまう、という方の多くが、声の震えに悩まされています。
あなたの技術やスキルがどれだけ価値の高いものでも、声の震えに怯え、コミュニケーションが円滑に進みづらい状況では、仕事に支障が出てきてしまうかもしれません。
誰も代わりにやってくれないからこそ、声の震えを解決し、少しでも不安を解消しませんか?
● 声が震える原因は、カラダかココロにある。
● 未来のことより、今のことを考える。
● 失敗しても引きずらないで笑顔で手放す!
あなたの声が震えるのは何が問題なのか?
人前で話したり面識のない人と会話したりなどの場面で、声が震えてしまう人は案外多いもの。
あなただけがどこか悪いわけではなく、多くの方の悩みのひとつで、どんな方でも適切にアプローチをしていけば必ず解決することができます。
ざっくり分けると、カラダの使い方かココロの使い方のどちらかに原因があります。
人間のココロとカラダは深くかかわりあっていて、完全に分けて考えることはできませんが、今回は主にココロの使い方、心理的な問題から解決策を探っていきます。
あなたが話すとき、心理面の変化は何をもたらすのか?
声の震えについての解決策を見つけるために、まずはあなたの声が震えているときのことを思い出してみてください。
「緊張している」「不安を感じている」「焦っている」など、自覚していることがあるはずです。
そんな心理面での変化をきっかけに、実はあなたのカラダではいろんなことが起きています。
ココロの動きや変化が、カラダの不自由さを生んでいるのです。
あなたが緊張したり、不安に感じたりすると、カラダのいろんな場所で過度に力が入り、動きづらくなってしまいます。
腕や足などはもちろん、発声器官も自由な動きが制限され、いつもどおりに声が出せなくなるのです。
不安や緊張はカラダの自由さを奪う
人間のカラダとココロは、思っているより密接な関係にあります。
緊張してカラダが力んでしまうのも、あなただけの問題ではありません。
これはすべての人間が持っている生まれ持った防御システムのひとつ。
不安や心配を感じたら、カラダを固めて自分の身を守ろうとするようになっているのです。
これは人間の本能的なものであり、これを排除してしまうと危険を回避できなくなってしまうような、重要な機能の一つです。
しかしそうはいっても、過剰に反応するとあなたの悩みの原因になってしまいます。
これを解消するためには、あなたのココロを少しでも軽くできるように、考え方や意識にアプローチする必要があります。
あなたが話すときに意識できること
それでは具体的に、どんなことを意識すればよいのでしょうか?
すぐにできるとてもシンプルな方法があります。
それは、不安や緊張以外のことにフォーカスすることです。
そもそも人は、起きていないことや未来のことを考えすぎてしまいがちです。
これからのことに対して「失敗しないようにしよう」「上手くやろう」「間違えたらどうしよう」と、勝手に不安がって、勝手に自分の首をしめてしまっているのです。
こんな風に未来のことを考えて、「失敗したくない」と思っているうちは、ほぼ100パーセント失敗します。
はじまってみないとわからないことに対して、はじめるまえから不安がっても結果は変わりませんし、むしろ逆効果です。
だからこそ、今やることにフォーカスする必要があります。
では「今やること」とは具体的にどんなことでしょうか。
例えば、「声を出す」という行為で考えてみても、フォーカスできそうなことが山ほどあります。
声を出すためにどれくらい息を吐きますか?
誰に何を伝えるために声を出しますか?
声を出して話すことでどんな結果になればいいなと思いますか?
なんのために、その相手と会話をしますか?
不安や緊張にフォーカスしてさらに緊張してしまったり、いくら考えても結果が変わらないことでココロとカラダに負担をかけたりするのは避けたいですよね?
そんなことより、「今、なにをするか」にフォーカスすれば、不安なことや緊張について考える暇がなくなります。
「今フォーカスすること」は、あなたが決めたことなら、馬鹿馬鹿しいと感じるくらい簡単なことでもかまいません。
いつもよりほんの少し多く息を吐く、くらいのことで大丈夫です。
大切なのは、不安な気持ちや緊張から、ほかのことにフォーカスをずらすことです。
もし失敗してしまったら、すぐ手放すこと
もし、フォーカスしていたことができなかったり、失敗してしまったりしたら、すぐにそのアイディアを手放してみましょう。
どんなときでも、失敗したり上手くいかなかったりすると「やばい!」「とりつくろわなきゃ!」「挽回しなきゃ!」と考えてしまいがちです。
しかしこれでは逆効果。さらなる緊張や焦りにつながってしまいます。
もし失敗してしまったら、そのときやっていたことに執着せず、すぐに手放してみましょう。
そして、「あらら、失敗しちゃった。この後やることはなんだっけ?あ、そうだ。これをやればいいんだね」と自分で自分に新しいアイディアを試すためのガイドを出してあげてください。
ほかの方法を試すなり、もうやめてみちゃうなり、あなたがその時思いついたもので大丈夫。
次の方法もうまくいかなければ、また手放して違う方法を試してみましょう。
何度失敗しても、間違えても、あなたの人生がそこで終わるわけではありません。
ある女性のエピソード
緊張や不安、失敗にフォーカスせず、すぐに手放した例で良いエピソードがあります。
ある女性が、面接を受けたときの話です。
その面接では3分間のスピーチがあったそうです。
女性はスピーチの内容をあらかじめ準備していましたが、話し始めてすぐ、せっかく考えていた内容が飛んでしまいます。
多くの人が、頭が真っ白になってとにかく話そうとしてしまいそうな場面です。
しかし彼女は焦らず、取り繕わず、スピーチの残り時間をずっと笑顔で乗り切りました。
せっかく考えていたスピーチを忘れてしまうなんてヒヤッとしてしまいますが、結果面接官たちの中ではその女性が一番印象に残ったそうです。もちろんマイナス面で印象に残ったのではなく、プラスの評価で印象に残ったのです。
考えていた内容や話し続けることに執着せず、すぐに手放して、笑顔でいることにフォーカスしなおしたことが功を奏したのですね。
「どうしよう」「やばい」というマイナスの気持ちは、あなたのココロにどんどん不安や緊張を募らせ、さらにうまくいかなくなる悪循環を生み出してしまいます。
うまくいかなかったアイディアはいったん手放して、新しいアイディアにあたらしくフォーカスしなおすこと。
そしてそのサイクルを繰り返すことで、声の震えを解消できる「鉄板のアイディア」が生まれるかもしれません。
まとめ
心理面の変化はカラダの自由を奪い、動きを制限してしまいます。
その結果、動くべきところが動かず、声の震えにつながってしまうのです。
声を出すとき、話すときは、未来のことではなく「今やること」にフォーカスすることが、あなたのココロの負担を減らし、声の震えを解消する近道です。
そして、失敗しても全然大丈夫。ためらわず笑顔で手放して、ほかのアプローチを試してみてください。
ひとつの失敗に執着しすぎないでリスタートすることが、あなたのココロを少し軽くしてくれますよ!