人とは違う横隔膜の使い方をしてみよう

こんにちは。
発声改善士のトクガワ です。

今回は、横隔膜の使い方について取り上げます。

発声の時に横隔膜を意識して使う方もいると思うのですが、みんなと同じ使い方をしていて満足ですか???

もっと他の人とは差をつけて、自分の声をさらに魅力あるものにしたくないですか?

今回は横隔膜のちょっと違う使い方を紹介します。私は、横隔膜の使い方は美しい声、良い声には欠かせないポイントだと考えています。

 

「魂がこもった声」とは?

声は私たちのカラダの全身運動の結果としての産物です。

発声に際して、カラダのいろんな部分が協調して最小限の緊張をすることで声を出すことができます。余分な緊張や不要な努力は必要としません。

そして、その声にどんなふうに美しさを持たせるかについては前回紹介したとおりです。

ただし、声が美しいだけでは「美しいね」で終わってしまうこともしばしば。

あなたの声を聞く人に何らかの感情を呼び起こすにはもっと必要なものがあります。

それは「魂がこもっているかどうか?」です。

私もナレーターの勉強をしている時によく指摘されました。
「声はいいけど魂はこもっていないんだよね」と。
あれから10年以上経った今、どう変わったかその方にまた聞いて頂きたいものです。

さて、魂を込めることって、アナタならどんなことが必要だと思いますか?

多くの方は、たくさんのパワーを込めることと認識し、最終的にはその考え方が余分な緊張や不要な努力を生み出すことになってしまいます。

実は全くの逆効果になってしまうんです。

声のトリセツを呼んでくれている方はお気づきかもしれません。発声には余分な緊張や不要な努力は必要としないので、声に魂を込めるためにたくさんのパワーを込めるのは不要なんです。(必要最小限のパワーや瞬発力はもちろん必要ですが)

多分ですけど、この辺りをうまく教えてくれる方がいないから、魂を込めることについてエンドレスワルツにハマっている方がいるような気がしてなりません。

わたしは、この鍵になるのが横隔膜だと考えています。

 

横隔膜は感情をもっている?

フレデリック・フースラー著『うたうこと 発声器官の肉体的特質―歌声のひみつを解くかぎ』にはこんな興味深いことが綴られています。

横隔膜(もっと正確にいえば横隔膜と側腹の組み合わさったもの)は、まったくの感情的器官である。きわめて感動しやすい膜であり、ありとあらゆる感動や興奮は、自然に生じたもの技巧的に作られたもの、すべてこれを通ってほとばしり出る門口でもある。

なんと、感情が横隔膜を通ってほとばしり出ていると記され
ています。

発声や呼吸の時に「横隔膜を意識して・・・」というのは聞いたことありますが、こんな風な使い方は私も『うたうこと』を読んではじめて知りました。

実際に、声を出すのは私たちのカラダの筋肉の活動によるものですから、それが感情を伴うことで声にも感情がこもるという考え方もできるでしょう。

私としては、心臓と横隔膜の位置関係にも注目したいと思います。


引用:『プロメテウス解剖学 コア アトラス 第2版』
図8.5 心臓の位置関係
A 心臓と大血管の胸への投影、前方から見たところ

 

普段あまり意識しないと思いますが、心臓のすぐ下には横隔膜があります。(心臓は心膜につつまれており、それが横隔膜にくっついている)

ハートが横隔膜にくっついているから、横隔膜は感情に左右されやすいのでは?と私は考えています。

とはいえ、心臓は全身に血液の循環をさせるポンプの働きをしていて気持ちなどがここに存在しているわけではないでしょう。

しかしながら、私たち人間は、ココロとカラダとか精神と身体というものを分離させることはできません。身体という器に精神が宿っているものではないのです。

だから、横隔膜が何らかの感情を持っていても不思議ではないと思うのです。

 

インフルエンサーとしての横隔膜

さらに、「うたうこと」の一節です。

横隔膜による表示は伝染性があって、聴く人の横隔膜もその表示に応答し、ともに感動させられ、かくのごとくして、他の人が歌うのを、実際にまったく肉体的に感得するのである。

横隔膜を通じて放出された感情や興奮が、あなたの声を聞く人の横隔膜に作用し、何らかの感情を呼び覚ますというのですね。

お芝居やミュージカル、ライブや演奏を見ていて私たちが感動したとき、どの辺りから感動がこみ上げてくるか思い出してみると納得できるかもしれません。

私の場合、お芝居を観て感動するとき、なんとなくお腹少し上あたりから感情がこみ上げてくるような気がしています。ということは、まさに横隔膜が応答して感動しているというのも納得です。

これについての体験は人それぞれで、同じように感じる方もいれば、全く違うように感じる方もいると思います。

なので、全くその通りだと同意を示す必要はありません。

アイディアのひとつとして「へー、こんな考え方もあるんだ」というくらいで知っておくだけで十分です。そうすれば、もしアナタが必要になったときに活用できるアイディアのひとつとして役に立つかもしれませんからね。

 

人とは違う使い方をするから差が生まれる

それでは今回のまとめです。

今回は、横隔膜のちょっと違う使い方というアイディアについて紹介しました。

呼吸の時に活躍してくれる横隔膜ですが、感情や興奮を誰かに届け、それを相手の横隔膜にも呼び起こすというような使い方もできるわけです。

そしてこれは決まった遣い方があるわけではなくて、声を出す上での役に立つアイディアのひとつです。

声はアナタのカラダの使い方や考え方など、あなたのすべてを表すものです。

アナタの周りの人とは違う声の使い方やアイディアをもつことは、周りの人よりも際立つ声や存在感のある声に近づくための一歩ですよ。

声のトリセツでは、そんな使い方やアイディアをたくさん発信していますので、アナタが役に立つと思ったものだけを選んで活用してくださいね。

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