こんにちは。
発声改善士のトクガワ です。
もっと自分の声に自信が持ちたい!と思っていても、ボイトレに通うのはお金がかかるし、なかなか一歩を踏み出せませんよね。
「まずは独学で、できることからやってみたい!」と考えているあなたのために、今回は「ひとりでできる、発声改善のポイント」について紹介します!
・あなたの声を作っているのはあなた自身であること
・効果的な発声改善のポイント3つ!
・結果が出た後も続けたい理由
ボイトレの効果は時間に比例する
ボイトレの効果がすぐにでない理由は、前回の記事でご紹介しましたよね。まだ読んでいない方は是非こちらから!
≫ボイトレっていつ効果が出るの?
ボイトレは、今の発声方法と新しい発声方法をいったりきたりしながら、少しずつよりよい声、よりよい発声方法に近づけていきます。
ゆっくり時間をかけてはじめて、効果が実感できるものなのです。
少しでも早く効果を実感しいという気持ちが、一日の練習時間を極端に増やす、たくさんトレーニングをしなければ・・・と焦りを生みますが、その必要はありません。
むしろ、長すぎる練習や極端なトレーニングは逆効果。カラダを痛めてしまうことにもなりかねないのです。
一般的に、ボイストレーニングでは発声練習を繰り返すことで発声改善を目指します。
中には、あなたが今までに試したことのない画期的な練習方法もあるかもしれません。
しかし、あなたの今の発声を作っているのは、あなた自身のカラダとココロの使い方の習慣です。
あなた自身のカラダやココロのことをないがしろにして、やみくもに新しい方法をトレーニングしたとしても、一時的な変化はあったとしても、長い期間での効果は期待できず、発声改善への良いプロセスとは言えません。
あなたがあなた自身と向き合って、無意識のうちに行っている癖や習慣に気づき、よりよい習慣に変えることが、発声改善への近道です。
習慣が変われば、発声改善へのプロセスもより良いものに変わります。
適切なプロセスを踏むことができれば、発声改善の効果をいち早く、しっかりと実感できるはずです。
必ず効果を得るための3つのポイント!
発声改善の効果を得るためのポイントとなるのは、「カラダの使い方に関する知識」と「ココロの使い方に関するアイディア」、そして「アタマと脊椎の適切な関係」です。
この3つが、あなたの発声改善の効果の質を左右します。
1. あなたの肺は、どこからどこまで?
あなたは、自分のカラダを正しく使えていますか?
あなたのカラダは、あなたが知っているとおりに動きます。
逆に言えば、あなたのカラダはあなたが知っている範囲のことしかしてくれません。
また、もし間違った認識で身体を動かしていても、カラダはあなたの認識の通りにしか動きません。
これがカラダの不調や不具合をよび、結果的によりよい発声の妨げをしてしまうことになります。
例を挙げて考えてみましょう。
あなたの「肺」は、どこにありますか?
どのくらいの大きさでしょうか?
ゆっくりと深呼吸をしながら、実際にカラダに手を当てて、どこにどんな大きさの肺があるか考えてみてください。
胸に手を当てる人、肋骨のあたりに触れる人と、人それぞれだと思います。
もし近くに家族や友人がいたら、「それぞれの思う肺の位置、大きさ」を比べてみるのも面白いですね。
実は、鎖骨より上のあたりから肋骨の一番下まであります。
思っているより上のほうにあるな、とか、意外と大きいな、と思われた方が多いのではないでしょうか。
もしあなたが実際の大きさより小さいと思っていたとしたら、これまでは適切に動けていませんでした。
今まで、あなたの肺は、あなたが「肺だと思っていた範囲」しか使うことができていなかった可能性もあります。
正確な肺の場所と大きさを把握するだけで、あなたの呼吸はより適切で、自由なものになります。
カラダの「どこに」、「何が」、「どれくらいの大きさ」で存在するのかをきちんと把握することで、カラダのそれぞれの部分の最大限の力を発揮することができるのです。
2. カラダとココロはつながっている
あなたが考えていることや、思っていることは、あなたのカラダに大きな影響を与えます。
例えば、あなたにとって緊張する一瞬を想像してみてください。
ちょっとこわい上司と話すとき、人前でプレゼンするとき、大事な試験の合格発表の瞬間…。
眼を閉じて、10秒ほどその情景を思い浮かべてください。
そしてゆっくりと眼を開けて、そのときの自分のカラダの状態をできるだけ客観的に観察してみましょう。
ココロの緊張と一緒に、カラダも緊張してしまっていませんか?
なんとなく、動かしにくかったり、カラダが固まってしまったりすると思います。
不安な思いや緊張は、あなたのカラダから自由を奪い、動きを制限してしまいます。
ココロが上手に使えていないと、カラダも上手に使うことができません。
しかし、この、「ココロとカラダの密接な関係」を使ったアイディアをもっておくことで、練習の効果を存分に得ることができるようになります。
例えば、「あなたを取り巻く事実をひとつひとつ確認する」のも一つのアイディアです。
緊張や不安は、知らないことやわからないことがあるときや、まだ起きていない未来のことを想像することで芽生えます。
未来のことを考えて不安になる代わりに、今自分や周りで起きていることを一つずつ確認する作業を行うことで、不安で真っ白になった頭が徐々にはっきりしてきます。
「窓」「扉」「壁」など、見えているものを一つずつ確認するのもいいですし、「今こぶしを握り締めている」「肩が上がっている」など、自分のカラダのことを観察してみるのもいいかもしれません。
今起きていることを確認して、あなたがどんな状況か把握することで、少しずついつも通りのあなたを取り戻すことができます。
普段の練習からこのアイディアを取り入れて、いつもの状態をいつでも作れるようにしておけば、緊張した状態でも練習の効果を得ることが出来そうですね。
3. アタマと脊椎の関係が動きの質の要!
前回の記事でも少し触れましたが、人間のアタマは大体5~6キロほどの重さがあります。
体重の中でも結構な割合を占めているこのアタマをしっかりと支えてくれているのが脊椎、そしてその周りの筋肉です。
あなたは、「アタマを脊椎が支える」と聞いて、どんな様子を思い浮かべたでしょうか?
脊椎の一番上で、重さが釣り合うようにバランスをとってのっかっているアタマを思い浮かべませんでしたか?
脊椎が支えているアタマの重心は、両耳と鼻からカラダの内側に向かって線を引いたところが交わるポイントにあります。アタマが重力に負けて前に落ちていかないように、主に首の後ろの筋がアタマを支えてくれています。
電車の中や授業中、居眠りしている人のことを思い浮かべてみてください。
アタマが前に落ちていませんか?
アタマの重心が少しでもずれてしまうと、もしくは本当の位置とは違う場所をイメージしていると、首の後ろの筋肉は必要以上に緊張してしまいます。
また、良い姿勢でいようとする時も同様です。
首の後ろの筋肉が必要以上に緊張すると、アタマを後ろに下げてしまい、体の動きが制限され、自由に動くことができなくなってしまいます。
この状態で発声改善のための練習をしても、当然息も吸いづらく、声も出しにくくなってしまい、発声改善には程遠い状態で練習を重ねてしまうことになります。
アタマと脊椎が常に適切な関係性にあることを意識するだけで、より楽に、自由にカラダを使うことができます。
このアタマと脊椎の関係性を中心に、人間がどのようにデザインされているかを知り、そのデザインに沿って動かすことで、より動きやパフォーマンスが向上していく。これはアレクサンダー・テクニークの考え方で、私のレッスンでも取り入れています。
効果が出たからこそ、続けたい!
ココロとカラダを上手に使うことができれば、効果が実感できるはずです。
しかし、そこでやめてしまっては、効果は一時的なものとなってしまいます。
あなたの声を形作ってきた癖や習慣は、長い年月をかけてゆっくりと培ってきたもの。
継続して、意識して練習を重ねなければ、また元通りの発声に戻ってしまうことになります。
それくらい、あなたの今の癖や習慣は強力なものなのです。
新しく取り入れたよりよいアクションを、自分の習慣にしていくことで、あなたの改善された発声はどんどん確立されていきます。
まとめ
やみくもにトレーニングを続けるだけでは、やってもやっても目に見えて効果が見られないし実感できないうえ、つまらない訓練の繰り返しになってしまいます。
自分の習慣のこと、カラダとココロのことに気づき、理解することが、発声改善への近道です。
適切なプロセスを踏むことができれば、やればやるほど効果が目に見えて実感できるトレーニングになりますよ。
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