場数を踏んでもコミュニケーション能力が変わらない女性とのレッスン

こんにちは。
発声改善士のトクガワ です。

40代の女性、アスカさん(仮名)がレッスンに来てくださったときのことです。

悩みやコンプレックスを解決するためにセミナーに参加してがんばっておられたのですが、なかなか効果が得られずにレッスンに来てくださったそうです。

お話を伺うと、彼女はこんなことに悩んでいると教えてくれました。

  • 職場の人と話したり、グループでの会話が苦手
  • 話を聞くのは楽しいし、もっと会話に入りたい
  • でも話すのを躊躇してしまう
  • 場数を踏んでも一向に解決しない

こんな悩みを持ったアスカさんは、レッスンを通じてどんな変化があったのでしょうか?

トクガワ
こんにちは、トクガワです。よろしくお願いします。

アスカさん
こんにちは、アスカです。よろしくお願いします。

トクガワ
早速ですが、アスカさんはどんなことに興味があってレッスンに来てくださったのですか?声について最近考えていることや、お悩み、望んでいること、期待していることなど何でもいいので、もしよかったら教えていただけませんか?

アスカさん
はい。私、職場の人と話したり、3,4人にグループで話したりするのが苦手なんです。2人で話すのは楽しいし、思うように話せるんですけど、人数が増えるとうまく会話に入ることができないんです。

トクガワ
2人でお話しするのは大丈夫だけど、3,4人になると思うように話すことができない、ということですね。

アスカさん
はい。お話しするのは楽しいしお話を聞いているのも楽しいのですが、人数が増えると声が出しづらくなったり、会話が弾まなくなってしまうんです。

トクガワ
3,4人でいるときも、2人でいるときと同じように楽しくお話できるようになりたいわけですね。

アスカさん
はい、そうです。

トクガワ
そのために、今、何か取り組んでいることはありますか?

アスカさん
会話が苦手な人やあがり症の人など、コミュニケーションの悩みを持っている人が集まって、解決を目指す会があって、その集まりに参加しています。

トクガワ
そこではどんなことをしているんですか?

アスカさん
とにかく「慣れ」が必要とのことで、参加者の前で話すということをしています。

トクガワ
そうなんですね。会に参加していて、アスカさんとしてはどんな効果や手応えを感じていますか?

アスカさん
それがあんまり・・・何度やっても上手く行かないというか、同じことを繰り返しているようなんです。参加者の前で話そうとしてもうまくいかないんです。そもそもコミュニケーション能力が低いんでしょうか?

トクガワ
能力が低いということはないと思いますよ。今こうしてアスカさんはご自身のことをお話してくださっていますし、2人の時はお話できると教えてくれましたよね。
おそらく、2人でお話をしているときと3,4人くらいでお話をしている時では、アスカさんの何かが違うからかもしれませんね。

アスカさん
どんな違いでしょうか?

トクガワ
今のところ、具体的には分かりませんが、カラダの使い方か思考の使い方、そのどちらか、または両方に解決の糸口があると考えています。
これから、それを見つけていきましょう。

アスカさん
よろしくお願いします。

トクガワ
まずはじめに質問しますね。今こうして私と話している状況は2人で話している状況とほぼ同じ状況だと思います。3,4人位で話している時のことを思い出してみて欲しいのですが、今と何か違うことはありますか?

アスカさん
そうですね・・・今はそうでもないのですが、少し喉が詰まっていたりします。

トクガワ
今はそうでもないけれど、3,4人でお話しているときは喉が詰まっている感じがするわけですね。他に何か思い出すことや気になることはありますか?

アスカさん
あとは・・・声を出そうとすると「あ、きっと出ないな」と思うことがよくあります。

トクガワ
ありがとうございます。では今思い出してくださったことが本当に起きているか、少し試してみましょう。
今ここにいるのはアスカさんと私の二人だけですが、最近、3,4人くらいの方とお話してみたときのことを思い出すことはできますか?場所や時間、周囲の状況や話していた内容など、思い出せることは思い出してみてください。別に口に出さなくてもいいですからね。

アスカさん
全部ではないですが・・・なんとなくは覚えています。

トクガワ
では、その時にアスカさんが話したことなどなにか思い出せることはありますか?

アスカさん
あまり自分から話し始めることがなかったので・・・

トクガワ
では、相づちを打ったり同意をしたようなことはありますか?例えば「私もそう思います」とか。

アスカさん
はい、あります。

トクガワ
その時のアスカさんのことを思い出してみると、先ほどお話してくださったような「喉が詰まる感覚」や「声が出ないなと感じること」はありましたか?

アスカさん
はい、ありました。

トクガワ
ではその時の状況について詳しく見ていきましょうか。

アスカさん
よろしくお願いします。

トクガワ
こちらこそお願いします。
周りの方が会話をしていて、急に「アスカさんはどう思う?」と意見を求められたとしてアスカさんは「私もそう思う」と答える状況だとしましょう。
私が「アスカさんはどう思う?」と聞きますので、アスカさんは「私もそう思う」というような言葉で同意してみてくださいね。

アスカさん
はい、わかりました。

トクガワ
では、まずはその時の状況を思い出してください。場所、一緒にいた方、周囲に人がいたならどれくらいの人がいたか、どんな音が聞こえていたか、騒がしかったか、静かだったか思い出してくださいね。

アスカさん
はい。

トクガワ
その状況の中で、周りの人の話題が進んでいきます。
すると、突然意見を求められます。アスカさんはどう思う?

アスカさん
・・・あ、えっと・・・そ、・・・そう思う

トクガワ
ありがとうございます。
急にお話を振られたのですぐに反応できなかったかもしれませんが、今のシチュエーションでアスカさんはどんな体験をしましたか?

アスカさん
すぐに答えたかったのですが、喉が詰まって言葉が出ないかもしれないと思って・・・すぐに答えられなかったです。

トクガワ
言葉を口にする前に、喉が詰まる感覚があったわけですね。ここに私がアプローチしていきたいと考えていることがあります。
まずアスカさんに知っていただきたいのは、言葉を発する直前に喉を締めることに繋がるカラダの使い方がすでに存在しているということです。

アスカさん
それがダメなんでしょうか?

トクガワ
いえ、ダメではありません。その反対で良いことでもありません。
そもそも、良い・悪いで評価を下したり区別したりするものではないと私は考えています。なぜなら、アスカさんがそのカラダの使い方をしているということは、かつてそれが必要だったからです。

アスカさん
必要だったから身につけたということですか?

トクガワ
そうですね。アスカさんがこれまでに体験したことを通じてさまざまなことを身につけています。ある時は役に立っていたものであっても、それから時間が経って状況が変われば役目を終えたものもあるのです。

アスカさん
私にとって、喉を締めることに繋がるカラダの使い方はもう不要ということでしょうか?

トクガワ
そうですね。私はそう思います。何かのきっかけでアスカさんが身につけたことなのですが、今のアスカさんにとっては喉を締めることに繋がるカラダの使い方は、喉が詰まって言葉が出ないかもと思ってしまうことに繋がってしまっています。だから、かつて必要だった喉を締めることに繋がるカラダの使い方は、今のアスカさんにとってはもう役目を終えたものだと思うんです。

アスカさん
では喉を締めないようにすればいい、ということでしょうか?

トクガワ
残念ながらその方法では上手く行かないんです。

アスカさん
喉を締めてしまうことをしているなら、それをしないようにすればいいと思うのですが・・・

トクガワ
では、何をすれば「喉を締めない」ということができると思いますか?

アスカさん
喉を締めないようにすればいいんですよね?

トクガワ
そのためには何をすればいいですか?

アスカさん
喉を締めない・・・じゃないのですか?

トクガワ
質問の仕方を変えてみますね。
このレッスンスタジオに来ていただくために新宿駅から歩いてきてくださったと思います。帰りも新宿駅に向かわれると思うのですが、「新宿駅に行かないようにする」ためにはどうすればいいでしょうか?

アスカさん
新宿駅に行かないようにするには・・・新宿駅に行かなければいいんですよね?

トクガワ
はい、そうです。新宿駅に行かないように、何をすればいいと思いますか?

アスカさん
新宿駅に行かなければいいと思います。

トクガワ
それを具体的な行動で表現するとどうなりますか?

アスカさん
具体的な行動・・・ですか?

トクガワ
はい。アスカさんが何か行動をとることで新宿駅に行かないということを実現して欲しいんです。

アスカさん
例えばですが・・・大久保駅に行く・・・でしょうか?

トクガワ
その通りです!新宿駅に行かないということを実現するためには、なにか別の行動が必要なのです。いま答えてくださったように大久保駅に行くのも良いですし、都庁に行くのも良いです。またはここに残るというのも方法の1つです。「○○しない」という選択は、実は何一つ解決や進展に役に立たないんですね。具体的な行動を伴っていませんから。

アスカさん
では、喉を締めない代わりに何か別のことをするればいいということでしょうか?

トクガワ
そうですね。なにか思いつくことはありますか?

アスカさん
・・・すみません。わからないです。

トクガワ

わからなくても大丈夫ですよ。その提案をするのは私の役目ですから。でももしアスカさんが何か思い浮かんだことがあるならそれを試してみたかっただけなので、時に気にしないでくださいね。

さて、私からの提案ですが、喉を締めない代わりにして欲しいことがあるのですが、それをお伝えする前に少しだけ考えてみてもらいたいことがあります。

アスカさん
どんなことでしょうか?

トクガワ
声を出すときに私たちのカラダで仕事をしているのはどこだと思いますか?これまであまり考えたことがないかもしれませんから「分からない」と答えていただいてもいいですし、答えが間違っていたとしても何ら問題ないですからね。今のアスカさんがどんな風に認識しているかを知りたいだけです。

アスカさん
そうですね・・・喉だと思います。

トクガワ
ありがとうございます。喉ももちろん仕事をしていますが、喉だけではないんです。
実はカラダの全てが仕事をしています。

アスカさん
ずっと喉だけだと思っていました。

トクガワ
私もそうではないかと思っていました。それが話し始めるときに喉が詰まるということに繋がっているのではないかと考えています。

アスカさん
どういうことでしょうか?

トクガワ
これまでアスカさんは声を出すためには喉が仕事をしていると考えていました。
喉だけに仕事をさせようとしていたので、必要以上に働かせようとして締まって話し始めるときに喉が詰まっているのではないかと考えています。でも本当はカラダ全部が発声にかかわっているので、もっと役割を分担させてあげて欲しいのです。

アスカさん
声を出すときに喉以外のことも使うということでしょうか?

トクガワ
そうですね。私たちのカラダは声を出すための楽器なのでアタマのてっぺんから足の先まで発声にかかわっています。できればカラダ全体を意識的に活用してもらいたいのですが、今はどこか1つだけにポイントを絞って意識してもらった方がやりやすいかなと思います。

アスカさん
わかりました。

アスカさん
今回意識して欲しい所はポイントは息を吐くということです。
これまでアスカさんは発声のお仕事を喉に任せすぎていたので、その多くの部分を息を吐くことに任せて欲しいのです。

アスカさん
どのくらい任せればいいのでしょうか?

トクガワ
いい質問ですね。どのくらいがいいと思いますか?

アスカさん
半分くらいでしょうか?

トクガワ
いえ、もっと任せてもいいと思いです。

アスカさん
7割くらいですか?

トクガワ
もっと任せてください。

アスカさん
では9割でしょうか?

トクガワ
そうですね・・・もう一声任せてみましょうか。

アスカさん
全部・・・でしょうか?

トクガワ
はい。全部任せてもいいです。

アスカさん
声を出すことを喉ではなくて息を吐くことに任せるということでしょうか?

トクガワ
はい、仰るとおりです。
もちろん喉もお仕事をしてくれていますが、あくまで音の高低のコントロールを担当しているだけです。音の大小を担当しているのは息なんです。

アスカさん
でしたら、私は今までは吐く息がやっていることを喉にさせていたということでしょうか?

トクガワ
おそらくそうではないかと考えています。
それを確かめてみるためにある実験ができるのですが、やってみませんか?

アスカさん
はい、やってみます。

トクガワ
それでは、先ほどと同じシチュエーションを取り上げてみますね。
私が同意を求めるので、アスカさんは同意するもよし、ご自分の意見を言うもよし、自由に返事してみてください。その時、声を出すことを喉ではなくて吐く息に任せてみてください。

アスカさん
分かりました。

トクガワ
では、3,4人くらいでお話していたときの状況を思い出してみましょう。
どこで、誰と一緒にいたか、周囲にはどのくらい人がいたか、どれくらい騒がしかったか、どんな声や音が聞こえていたかなどその時のことを思い出してみてください。

アスカさん
・・・

トクガワ
その状況でアスカさんのお友達の会話が進んでいきます。どんな話があったか思い出してみてくださいね。

アスカさん
・・・

トクガワ
アスカさんが話を聞いていると急に話を求められます。
アスカさんはどう思う?

アスカさん
えっと、、、、私もそう思う。

トクガワ
ありがとうございます。急すぎたのですぐに反応するのは難しかったかもしれませんが、今アスカさんが体験したことや感じたこと、気づいたことがあれば教えてください。

アスカさん
そうですね・・・うまく言葉にできないのですが、さっきよりも喉のつまりがなくなっていました。

トクガワ
それは良かったですね。声の出しやすさ、話しやすさには変化はありましたか?

アスカさん
さっきよりも話しやすかったですし、スムーズに声が出せたと思います。

トクガワ
声が出ないだろうな・・・と感じましたか?

アスカさん
いえ、感じませんでした。反対に、これなら声が出ると思いました。

トクガワ
いい変化ですね。
ここまでのレッスンを通じて、アスカさんは3つ大きなステップをたどりました。その結果、新しい体験をすることができたわけですね。

アスカさん
あの・・・質問してもいいでしょうか?

トクガワ
はい、もちろんです。

アスカさん
3つの大きなステップについて教えて欲しいです。

トクガワ
そうですね。そのことを知ることはこれからアスカさんがさらに変わっていくために必要なことなので解説をしようと思っていましたから安心してくださいね。

アスカさん
はい、お願いします。

トクガワ

では、3つのステップについて解説していきますね。

この後、アスカさんにはここまでのレッスンの流れについて解説し、新しい体験を手に入れるための3つのステップについてお伝えしました。

今回のレッスンについての解説はこちら

あわせて読んでおくと更に効果的です!

声のことで困ったら

声を出すときのカラダの使い方、ココロの使い方など困ったことやわからないことがあったらご相談に乗りますよ^^ 相談したい方はぜひLINEで気軽に話しかけててくださいね!

今なら『読むだけで理想の声になれるE-Book』も無料プレゼントしています♪

LINEでE-Bookを受け取る

あなたは理想の声になりたくありませんか?

無意味な発声練習やボイストレーニングをやりたいですか?
講師に叱られながらレッスンを受けたいですか?

あなたが抱えている声やコミュニケーションの悩みを解決するために必要なことは、
日常生活を過ごしながらでもできるとてもシンプルなものです。

「カラダの使い方」と「ココロの使い方」をほんの少しでも変えることができれば、
ボイストレーニングや発声練習をしなくても、毎日の生活を通じて、あなたの声はどんどん変わっていきます

誰でも、確実に変化できる方法をお教えします。

おすすめの記事