レッスンに来てくださる声優やナレーターの方に「どんな読みをしたいですか?」と質問することがあります。

若い方に多いのですが、こんなお返事が返ってきます。

「自由な読みがしたいです!」

やる気に満ちあふれ、とてもキラキラしているので素敵!
でもさらに質問します。

徳川「自由な読みって、どんな読みですか?」

すると・・・
「…」

と、回答に困ってしまいます。

レッスンの講師や事務所のマネージャーからいわれるのだそうです。
「君はもっと自由に読んでみた方がいいよ」と。
そのときは「あーなるほど!僕は自由に読めばいいんだ!」と納得するのですが、いざ行動に移すとなると…

「自由に読むってどういうこと???」

となるようです。

私も同じ経験をしているので、その気持ちがよーく分かります。

「自由」って、あまりにも抽象的なのに、その言葉の持つイメージのせいか、簡単に納得してしまうんですよね。

何をやってもいいという解釈が、何をしていいか分からない状況を生み出しているのではないでしょうか。

「自由なナレーション」も同じで、何をしていいか、どんな読みをすればいいか分からないですよね。

それは「自由」について、あるものが欠けているからです。

それは、「決める」こと。
何をしてもいいという状況で、何をしていいかどうか分からないのは、次の理由が挙げられます。

・「何をしたいか」が明確ではない
・「何をするか」を決めていない

こんな状況なので、自分が何をすればいいか分からないわけです。

にもかかわらず、「自由なナレーション」と言われたので、思いつくままに読んでしまう。
結果はおわかりですよね?
では、「自由」をアップデートできる素敵な言葉を紹介します。
(知人に教えていただいたので、どなたの言葉かは分かりませんが…)

『自由とは、やりたいことを何でもやれるという事ではありません。
自分が決めたことをやれるという事です。』

皆さんにとって「自由なナレーション」とは、どんなナレーションでしょうか?

 

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