こんにちは。
発声改善士のトクガワ です。
とくに滑舌についての悩みを持っている方からこんなことを相談されることが多いです。それは「滑舌を気にして、ちゃんと発音しようと思っても、上手くできない」というお悩み。
ちゃんと発音しようと思うことが逆効果になっているケースです。
また、「よく言葉が聞き取りづらいって言われるんです」とか「よく聞き返されることが多いです」という相談をされる方も同様に、ちゃんと発音しようと思っているのに相手に聞き返されると相談される方が多いです。
声が聞き取りづらいと周囲の人から言われたせいでそのように思い込んでしまい、「ちゃんと声をだそう」と思っているのに全く効果がないことも考えられますが・・・果たしてそれだけでしょうか?
なぜ「ちゃんと発音しよう」とか「ちゃんと声を出そう」と思っているの逆効果のようなことが起きるのでしょうか?
今回は「ちゃんと発音する」ことの効果について考えてみましょう。
「ちゃんと発音しよう」と思うと起きること
自分の声に自信がない方は特にそう思ってしまいますよね。「あなたの声って聞き取りづらいよね」って言われたことがある方ならなおさら。
少しでも相手に聞き取って欲しい、伝わって欲しいという思いがあるからこそ、そのためにどんなことが必要かを考えて「ちゃんと発音しよう」という意識を持ってしまうでしょう。
でも残念なお知らせです。
その「ちゃんと発音しよう」という意識が、余計な緊張を引き起こし、顎や舌、喉頭まわりの動きを鈍くさせてしまうことがあるのです。
実は「ちゃんと発音しよう」があなたの邪魔する
他にも、「失敗しちゃいけない」とか「相手に聞こえているだろうか」という思いもカラダの緊張をさらに呼び起こすきっかけになります。
念のため補足しておきますが、ここでいう緊張とはドキドキする緊張のことではありません。
硬直させる、固めるという意味での緊張です。筋肉の緊張とか、そんな意味合いです。
でね、「ちゃんと発音しよう」とか「失敗しちゃいけない」と考えることで顎や舌、喉頭での不要な緊張やカラダの余分な緊張を引き起こし、声を出すことを見事に邪魔してくれます。
小学校の時とかに音楽の授業でトライアングルを触ったことはありませんか?
あれって直接手で触れると全く音が響かないですよね。直接手で触れることでトライアングルが振動するのを邪魔しているので、結果として音が出るのを邪魔しているのです。
私たちが声を出すことにおいてもそれと似たようなことが起こります。カラダという楽器全体を響かせるといい声が出せるのに、余計な緊張をさせていることで声の響きなどを奪ってしまっているのです。
結果として「ちゃんと発音しよう」と意識することが、相手に聞きづらい声を作る原因になってしまっているのです。
本当に必要なこと
ここまでの内容をまとめてみると・・・
- 聞き取りづらいと言われる
- 「ちゃんと発音しよう」と思って声を出す
- その思いが、カラダの緊張に繋がる
- カラダが固まる
- 発声器官や構音器官を固めてしまう
- 聞き取りづらい声になる
というように、「ちゃんと発音しよう」と思えば思うほど聞き取りづらい声になってしまうのです。
あなたもこんな状況にハマってしまってませんか?
もしハマっているなら、その無限ループから抜け出すためのヒントがあります。
「ちゃんと発音しよう」と意識するのは何のためか?
まず一番はじめに明確にしておいて欲しいのがこれです。
あなたが「ちゃんと発音しよう」と意識して声を出すのは何のためでしょうか?
本当は何かの目的があって「ちゃんと発音しよう」と意識しているはずです。例えば、「自分の思いや考えを伝えたい」とかね。
何かの目的や望みがあって、それを達成しようとしていたところ、他の人から「聞き取りづらいよね」って言われたもんだから「ちゃんと発音しよう」と意識するようになったのではないでしょうか?
本当は目的とか望みがあってそうやって意識しているはずなのに、「ちゃんと発音しよう」と意識が強くなりすぎて、ちゃんと発音することが目的になってしまうんですよね。
そしてそれが緊張を引き起こしてしまうのです。
声を出すことができるシステムを信頼すること
そしてもう一つのヒントが、自分の声を出すことができるシステムを信頼すること。
例えば、人前で話す時や大事な場面で声を出す機会があると、心臓ドキドキやバクバクのようなことってありませんか?
このドキドキやバクバクはカラダが十分に動くことができるように血液を全身に巡らせるためのもの。人前で話す時や大事な場面で声を出すということは普段よりもエネルギーを必要とすることです。だから全身に血液を巡らせようとして心臓が働き出すのですが、なぜかそれを心理的なプレッシャーと考えてしまうんですよね。
不思議かもしれませんが、私たちのカラダは私たちが意図した通りに動きます。「失敗しないように」と考えはじめると、失敗のイメージだけを意識してしまいます。すると、失敗から身を守ろうとしてカラダを守ろうとしてしまいます。本能的な防衛機能が働き始めるのですそれが身体的な緊張を引き起こし、カラダの動きを邪魔しはじめます。
そんなときに役に立つアイディアとして、自分が持っている発声器官を信頼し、声を出すことを自分のカラダのシステムに任せることです。
なぜ自分のシステムに任せられないのか?
自分が持っている発声器官を信頼し、声を出すことを自分のカラダのシステムに任せることが最も自由に、最も思い通りに声を出せるのですが、そうは簡単にはいかないんですよね。
声を出すときっというのは、いろんな意識がつきまといます。
・腹式呼吸をきっちりしよう
・人前で話すのは苦手だな
・失敗したくないな
・いい声を出せているかな
・声帯の使い方は合ってるかな
こんな風に、いろんな意識が働いて、色々とコントロールしはじめようとします。それが自分のカラダのシステムに任せることを邪魔します。
こうなると私たちのカラダが本来持っている協調性というものが失われます。
声を出すことはカラダのいろんな部分が協調して行われる運動なので、その協調性が失われてしまうと声にも良くない影響を与えてしまうのです。
声を出しているときに色々意識していることは、全くの逆効果なんですね。
完全に意識しなくてもいい状態になるには、それなりの準備が必要です。
協調性を大切にする練習
声を出すときにカラダがちゃんと協調して動くためには、声を出すときにカラダがどう動いているかについてを知ることが大切です。
例えば呼吸の仕組みや、声帯周辺のことなどの知識を持っておくこと。
「空気をお腹に入れる」という腹式呼吸を今でも信じている方をみかけますが、こんな風にカラダで実際に起きていないことをやろうとすることも逆効果です。
実際に何が起きているかを知り、それを信頼することがまずは初めの一歩ですね。
実は、協調性を大切にする練習は日常生活の中でもできます。例えば電車に乗っているときとか、ご飯を作っているときとかでも可能です。
言い換えれば、自由に、思い通りに声を出すための練習はご飯を作りながらでもできるということですね。
もちろん私は発声改善士なので、その名の通り、レッスンメニューに発声練習を採用していません。どんな風にカラダを使うか、協調性を大切にすることが声を磨くために必要なことだと考えていますからね。
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