今やるより後からやった方が効率がいい?
前回、未来に対する見積もりの甘さについて触れました。
時間ができたらすぐに追いつける、技術がついたらぱっとできる、そんな風に未来に取り組んだ方がメリットがあるかのように理由付けをして先延ばしにしてしまう傾向がある方はぜひとも考えてみて欲しいテーマです。
「今から取りかかるよりも、一年後とかにある程度知識や技術を身に付けたときに取りかかったら、遅れなんてすぐに取り戻せるでしょ」
ホントにそうでしょうか?
冷静になって、今のあなたと一年後のあなたを比較してみましょう。
一年後、何が変わっているか?
どんな違いがあると思いますか?
こんな風になってたらいいなとか、願望をイメージするのではなく、現実として起こりそうなことをのみを考えてみてください。
できることなら紙に書き出してみましょう。
例えば…
住んでいる家は変わっていますか?
メインで収入を得ている仕事は変わっていますか?
毎日の生活リズムは変わっていますか?
人間関係は変わっていますか?
どうでしょうか?
紙に書いてみた方は、その内容を読み返してみましょう。
もし、変わっていて欲しいという願望が含まれているなら、それが起こり得る理由を付け加えてみてください。その理由が具体的かつ本当に実現できる裏付けとなるのであれば確かに今と一年後の違いです。
ですが、その理由が抽象的であったり、実現できなさそうなことなのであれば、書きだした内容はあくまで楽観的願望(「こうなったらいいな」)です。それは違いではありません。
最後に、もう一つだけ考えてみます。
あなたの価値観は変わっていますか?
さて、今と一年後の違いはいくつありましたか?
ゼロの方がほとんど、一つでもある方の方が珍しいと思います。
そうなんです。
残念ですが、大きな違いはありません。
一年後でも五年後でも、十年後であったとしても、あなたはあなたです。
経過年数に応じた経験は得ていると思いますが、すごい技術が身についているとか、圧倒的な知識量を得ているとか、そんなことは期待しないでください。
ほぼ、今と変わらないと考えた方がいいでしょう。
「いや、私は違う!大丈夫!!」と思うかもしれませんが、もしそうなら、今との違いはたくさん見つかっているはず。
違いがたくさん見いだせるのは、今すでに取りかかっていて、何らかの筋道が見えている人なのです。
残念ながら「一年後に取りかかろう」と思っているようでは、一年後にまた「一年後に取りかかろう」と思うのです。
だって、今も一年後も同じ自分なんですから。
遅れは取り戻せる?
さて、ここまでをふまえて今回のテーマです。
後から取り組んで遅れを取り戻すことについて明らかにしましょう。
私たちは、今取り組むよりも、一年後に取り組んで遅れを取り戻した方がいいと思いがちです。
ところがどっこい、一定の成果を出すためには、今取り組んでも後から取り組んでも、同じくらいの時間を要します。
当然、サクサク進む部分もあれば、エラーがあって手戻りも発生するでしょう。
今取りかかっても、後から取りかかっても同じところでエラーは発生するでしょう。
だって、いつ取りかかっても今と同じ自分がやるわけですから。
そして、いつ取りかかっても初めて取り組むことに変わりありません。
もしかすると後から取り組んだ方が一定の成果までの時間は短くなるかもしれません。
しかしながら、どちらが最終的な到達点が高いのは明らかですよね。
もちろん今から取りかかる方です。
先にスタートした分のアドバンテージはそのまま埋まることのない差になりますから。
つまり、遅れを取り戻すことなんてできないわけです。
いつやるか?
「それでもボクは違う!」という方のために、今やる場合と一年後からやる場合を数値化して比較してみましょう。
今を1とします。
1日に0.01歩の進捗があるとします。
これを365日継続させると、1.01の365乗。
何もやらない場合は、0.00の進捗ではなくて-0.01です。
やらないということは現状を維持することすらしないわけですから停滞ではなく後退です。
そもそも現状維持なんてできません。
他のことはするわけですから、その分取り組みから離れることになります。
とうことで、365日やらないなら、0.99の365乗です。
一年後の数字を比べてみましょう。
1.01の365乗=37.7834...
0.99の365乗=0.0255...
こんなに差が付いているわけです。
何もやらないと、こんなに交代してしまうのです。
そこからスタートを切って、さらに一年後経ったとします。
1.01の(365+365)乗=1427.5879...
0.99の365乗+1.01の365乗=37.8089...
なんと!!こんな差が!!
実際には、0.025からのスタートですからもっと差が開いているかもしれません。
こんな声が聞こえてきそうです。
「一年後に0.02の進捗でやればいいんでしょ!」
ほんとにできるでしょうか?
一年間に、二倍の進捗で進められるほどの知識や技術を身に付けられますか?
できるかできないかで言うと、私はできると思います。
しかし、それは一年間にそれだけの能力を蓄えた場合です。
0.99は該当しません。
1.01で進めた人だけが二倍の進捗、つまり1.02ができるのです。
私たちが、未来に対する見積もりにどれだけ騙されやすいかお分かりいただけたでしょうか?
では最後にこの言葉をお送りして、今回はお別れです。
「いつやるの?」
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