「自分の言葉で表現して」ってどういうこと?

こんにちは。
発声改善士のトクガワ です。

 

練習や稽古の現場で「もっと自分の言葉で表現して」というような指摘をされたことはありませんか?

実は私も養成所時代にレッスンでよく指摘されました。「自分の言葉になってない!」とか「もっと自分の言葉で表現しよう」とか。

その時、先生にこんな質問するのはとても恥ずかしく、そんな勇気はありませんでした。

「自分の言葉で表現する、ってどういうことですか?」

あなたはわかります?

私、サッパリわかりませんでした。

でもそんな質問をする勇気はないわけです。
「自分で考えろ!」とか「そんなこともわからないんなら辞めた方が良い」って言われるのが怖くて。

あれから数年経った今、ようやく少しわかった気がします。

というわけで、「自分の言葉で表現」という抽象的きわまりなく、よくわかんない指摘について考えてみましょう。

 

余計なことをしている

「もっと自分の言葉で表現してみて」と言われたなら、ほとんどの場合はこんなことをしています。

他の人になろうとか、期待に応えようとか、今のあなたではないことをしていようとしている可能性が高いです。

私は、声についてこんな風に伝えることもあります。
「声はあなたの全てでできているんですよ」

その時のあなたの考えていることや体調、あなたのいる場所、時間などいろんな要素が関係してあなたのカラダの使い方を通じて声ができるのです。

だから、「もっと自分の言葉で表現してみて」と言われたなら、あなたはあなた以外の他の要素をがんばって使おうとしているのではないでしょうか?

それはあなたが声を出す上ではおそらく不要なものでしょう。

 

「自分の言葉」って何?

では「自分の言葉」とは一体なんでしょうか?

私なりの解釈ですが、私たちの声を構成する要素に大きなヒントがあると考えています。

私が考える要素をいくつか挙げてみます。

・発声器官の使い方
・カラダの使い方
・発声についての正しい知識
・呼吸についての正しい知識
・意図
・目的

これらの要素は外側から得られるものではなくて、内側から生じるものです。

無駄な努力をなくすために、誤解をなくそう

発声器官やカラダというのはあなた自身の持ち物です。

その使い方は、あなたがそれまでに学んだ知識をベースにあなたが練習を通じて身につけた使い方をすることで起動します。

ところが、この邪魔をするのが発声や呼吸について、多くの方は誤解したまま認識していることが多いです。

「お腹で呼吸をする」とか「お腹から声を出す」とか、事実とは異なったことを学んでしまっているケースです。

事実とは異なったことを認識したままでいると、例えば、車を運転しているときにT字路にさしかかったのに直進しようとしているような状況です。

ブロック塀に向かって車を進めるとどうなりますか?

ぶつかって止まってしまいますよね。

それでも前に進もうとします。前へ進むためにアクセルを踏み込むのです。

それが無駄な努力なのは明かですよね。

お腹で呼吸をしようとするのは、そんなことをしているのと同じなのです。

つまり、無駄な努力ということです。

 

自分の声をドライブさせるもの

正しい知識も大切ですが、それ以上に大切なのは「意図」や「目的」です。

言葉の意味を正確に知っておくことは私たちの理解を助けてくれるので、言葉の意味を調べておきましょう。

意図
1. 何かをしようとすること。
2. こうしようと考えていること。目指していること

目的
1. 実現しよう、達成しようとして目指す事柄。めあて。
2. 行為において目指すもの。それのために、またそれに向けて行為が行われ、実現が求められるもの。

大辞林 第三版から

私たちの声はその時に考えていることやカラダの状態に影響されやすいものです。

もし意図や目的がなかったり、あやふやだったりすると明らかに自信のない声になるでしょう。

これはモチベーションにも関係すると思うのですが、内側から湧き起こる衝動というものは非常に強い力を持っています。

内側から私たちの声を出すためのシステムを活動させるための原動力を起こしてあげるのです。

そのために意図と目的が役に立つのです。

でも、多くの方はこの辺りを曖昧にしたり、混同したままにしています。

日常生活を送る上であまり影響はないと思われますが悩みごとや考えごとをしている時などはより混乱を招くかもしれません。

また正確な意味を知らなかったために他人からの言葉で不要な精神的ダメージを受けてしまうこともあります。

あなた自身を守るためにも、今回のことだけはなく言葉の意味は正確に認識しておくことをオススメします。

 

自分の言葉で表現するために

実は「自分の言葉で話す」ためにこの意図と目的がとっても役に立つのです。

もしあなたが何かを話す機会や声を出す機会があるなら、次のように進めてみませんか?

1.目的を決める
例えば「私が話すことで○○が起きて欲しい」とか
2.プランを作る
声を出すために必要な動きを考える
3.意図を決める
プランを実行する
4.意図とコンタクトし続ける
自分の内なる声や相手の反応に惑わされずに、意図を持ち続ける

特に人前で声を出す時に気をつけて欲しいのですが「100%あなたの意図と目的のために声を出すこと」を大切にしてください。

観客のために、聞きに来てくれている人のために何かをするという思いを大切にする方もいるでしょうが、これは外側から得られるエネルギーです。

あなた自身のことになっていません。

だから「自分の言葉で表現して」と言われてしまうのです。

自分の内側から生まれるエネルギーが足りていないのです。

そんなときには意図や目的を明確にすることで心の底から「声を出したい」という望みが湧き起こります。

それが「自分の言葉」になるのです。

 

「自分の言葉」はカラダ全体のシステムを使う

意図や目的を明確にして「自分の言葉」で声を出すことができるようになると、素敵な恩恵が受けられます。

それは、あなたのカラダ全体であなたの言葉を表現できるようになる、という恩恵です。

呼吸とか声帯の使い方とかを意識しなくても、あなたのカラダはあなたの意図に添って最大のパフォーマンスを発揮してくれます。

その時のあなたの知っていることをフルに使ってカラダは声を出すための最大限の協力をしてくれます。

でも不要な緊張があると、それが「自分の言葉」を邪魔する存在になってしまいますから、できる限り不要な緊張が伴わないような声を出すためのプランを考えておくと良いでしょう。

 

まとめ

今改めて考えると、かなり具体的になった気がします。

レッスンの現場ではどうしても抽象的な言葉ばかりで会話が交わされがちですよね。

それを具体的な言葉に置き換えることで、することが明確になります。

 

今回のPOINT

「自分の言葉で表現する」という抽象的な表現を変換してみよう!

例えば・・・

 

目的を決める → プランを作る → 意図を決める → 意図とコンタクトし続ける

という具体的な一連の行動(アクション)に置き換えてみる

もしレッスンとか指導で抽象的な指摘をされて困ったらこんな風に具体的なアクションに置き換えて見てください。

セリフや台本を読むときは非常に役に立ちますよ。

本来は具体的なアクションに置き換えてアドバイスするのが教える側の役目なんですけどね・・・

もし先生に抽象的な指摘をされて困ったことがあったらLINE@から気軽に相談してくださいね。

あなたが困っている抽象的な表現を具体的なアクションに置き換えられるようにサポートしますよ!

 

あわせて読んでおきたい記事はこちら

今回少しだけモチベーションについて触れましたけど、もし練習に対するモチベーションに困っている方は【練習が嫌いなあなたへ、考えて欲しい3つのポイント】を読んでみてください。

 

「プラン」についてもう少し詳しく知りたい方は【考えてますか?声を出すためのプラン】こちらがオススメです。

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