聞き返されることが多く、声が出ていない気がする男性とのレッスン
営業のお仕事をしているおさむさん(仮名)がレッスンに来てくださったときのことです。

おさむさんは、こんな悩みや望みを持っていました。
・お客さんと話すとき、あまり声が出ていないように感じる
・聞き返されることが多い
・そのための対策方法が見つからない

トクガワ
こんにちは、トクガワです。今日はレッスンに来てくださってありがとうございます。

おさむさん
よろしくお願いします。おさむです。

トクガワ
いつも皆さんにはレッスンに来てくださった理由をお伺いしているのですが、おさむさんが私のレッスンに来てくださった動機や理由があったら教えて頂けませんか?
こんなことに悩んでいるとかこんなことに興味があるとかでもいいですよ。

おさむさん
営業の仕事をしているのですが、お客さんと話すとき、どうも声が出ていないような気がしていて・・・けっこう聞き返されることが多いんです。

トクガワ
そうですか。声が出ていないような気がするのをなんとかしたい、ということですね。

おさむさん
はい、そうです。そうすれば、聞き返されることも少なくなると思うんです。

トクガワ
たしかに、その可能性はありますね。そのことを解決したりするために、何か取り組みはされていますか?例えばボイトレに通ったことがある、とか。

おさむさん
いえ、特に何もしていません。インターネットで発声のことを調べて見たりはしているのですが、声を出すことについては歌を歌う人向けのものが多いし、営業やセールスのことについては話す内容とかが多いのでこれと言って見つかっていないんです。

トクガワ
わかりました。まずはいつも通りおさむさんが話しているのを見せていただいてもいいでしょうか?

おさむさん
どういうことですか?

トクガワ
私のレッスンは一般的なボイトレとは違って発声練習の様なことはしません。声を出すときのカラダの使い方の習慣や思考の使い方の習慣を扱います。だからまずはおさむさんがどんな風に声を出しているかを見せていたきたいのです。それをもとに今のおさむさんに役に立つアイディアをお渡ししていくスタイルをとっています。

おさむさん
「こうすれば声が出しやすくなるよ」みたいなことは教えてくれないのですか?

トクガワ
それは失敗するボイトレの典型的なパターンですね。「こうすれば声が出しやすくなるよ」という方法は存在していません。

おさむさん
そうなんですか?ネットではそのような情報がたくさん見つかりますけど・・・?

トクガワ
もしそんな方法が存在するなら、おさむさんは私のレッスンに来ていないと思いますよ。
おさむさんの悩みはすでに解決しているはずですから。

おさむさん
あ・・・そう言われてみればそうですね。

トクガワ
それから私のレッスンに来てくださる方の多くは「こうすれば声が出しやすくなるよ」と言われた方法をやってみても特に効果を感じなかった人が多いんです。
なぜなら、どんな方法でも人によって合う合わないがあるからです。またその人の状況によっては役に立つことも役に立たないこともあるからです。

おさむさん
なるほど・・・。

トクガワ
だから今のおさむさんにとって役に立つアイディアをお渡ししたいので、おさむさんが普段どんな風にお話しているかを見せていただきたいんです。

おさむさん
そういうことなんですね。でもどんな内容を話せば良いですか?

トクガワ
どんな内容でもいいですよ。今日、おさむさんが来てくださったのは「お客さんと話す時に、声が出ていないような気がする」ということでしたよね?

おさむさん
はい、そうです。聞き返されることも多いです。

トクガワ
では、その状況を取り上げてみましょう。お客さんが目の前にいると想定して、いつもお話していることを話してみてください。

おさむさん
わかりました。
今日はお時間頂きありがとうございます。株式会社○○の山田です。
弊社は業務用の複合機などを扱っておりまして・・・

トクガワ
はい、ありがとうございます。

おさむさん
あ、もういいんですか?

トクガワ
はい。いくつかおさむさんの習慣がわかりました。
そのことをお話しする前に、おさむさんとしては今話してみてどうでしたか?

おさむさん
どうって言われても・・・

トクガワ
そうですよね。今話してみてどんなことを感じたか?とかどんなことに気づいたか?を教えてもらえませんか?いつも通りだったとか、特に何も感じなかったでも何でもいいです。

おさむさん
そうですね・・・いつも通りといえばそうですし、今は相手が前にいないのでちょっとやりづらかったですかね。でもいつもとそんなに大きな違いはないと思います。

トクガワ
ありがとうございます。
今お話しているときにおさむさんはほんの少しだけアタマを後ろに引いていたのですが、それはどうしてですか?

おさむさん
えっ?そんなことしてませんけど・・・?

トクガワ
そうですか。ということは、おさむさんが気付いていない「話し方の習慣」のようですね。

おさむさん
本当にそんなことをしているんですか?

トクガワ
はい、本当にごくわずかですけどね。話し始めるときにアタマを少し後ろに引いているのが私には見えました。

おさむさん
それはダメなことなんでしょうか?

トクガワ
いえ、ダメなことではありませんよ。おそらくこれまでのおさむさんの経験を通じて、必要があったからその動きをするようになったんだと思います。

おさむさん
なら気にしなくてもいいですね。

トクガワ
そうですね。そのままにしておいてもいいと思います。
でも、もしその「話し方の習慣」がおさむさんが声を出すことを邪魔していたらどうしますか?

おさむさん
どういうことですか?

トクガワ
おさむさんの「声が出ていないような気がする」という悩みの原因になっていたらどうしますか?

おさむさん
もしそうだとしたら、それをやめればいいと思います。
でもアタマを少し後ろに引くというのがどうして声に関係があるんですか?

トクガワ
発声というのはカラダ全体で行われていることです。ほとんどの人は喉だけで行われていると考えていますけどね。
そしてアタマをほんの少しでも後ろに引くと、息の通り道を押し潰してしまいます。

おさむさん
それが発声の邪魔になっているということですか?

トクガワ
はい、そうです。声は空気の振動ですから、息の通り道が邪魔されると当然、声も邪魔されてしまいますからね。

おさむさん
ではアタマを後ろに引かなければいいんですね。

トクガワ
そうですね。ではもう一度それを意識してやってみませんか?

おさむさん
はい、わかりました。
今日はお時間頂きありがとうございます。株式会社○○の山田です。
弊社は業務用の複合機などを扱っておりまして・・・

トクガワ
どうですか?

おさむさん
うーん、、、さっきとあまり違いがないです。

トクガワ
そうですよね。おさむさんを見ていると、さっきとあまり変わっていないように見えましたから。

おさむさん
えっ?アタマを後ろに引かないのを意識していたんですけど・・・

トクガワ
そうですか。でも今話している時もおさむさんはさっきと同じくアタマを後ろに引いていましたよ。

おさむさん
本当ですか?自分では後ろに引いていないつもりだったんですけど・・・

トクガワ
それが習慣というものです。長い間カラダの使い方の一連の動作として組み込まれているので、そう簡単には変わらないんですね。しかも「アタマを引かないようにしよう」という否定形を伴う表現は、今のように逆効果に働きます。

おさむさん
ということは、この習慣はなくならないということですか?

トクガワ
いえいえ、そんなことはありません。方法はあります。

おさむさん
どうすればいいんでしょうか?

トクガワ
別の習慣で置き換えればいいんです。
試しに、もう一度同じ事をお話して欲しいのですが、今度は「息を上に送り出す」と言うことを意識してみて、お話してみてもらえませんか?

おさむさん
わかりました。
今日はお時間頂きありがとうございます。株式会社○○の山田です。
弊社は業務用の複合機などを扱っておりまして・・・あ、さっきより声が出てる!

トクガワ
そうですね。私も聞いていてそう感じました。
そして今はアタマを後ろに引くということは起きていませんでした。

おさむさん
そうなんですか?今はアタマを後ろに引かないとかは考えていなかったのに・・・

トクガワ
そうですよね。でも別のことを意識していましたよね?

おさむさん
はい。「息を上に送り出す」ことを意識していました。

トクガワ
それが間接的にアタマを後ろに引くという動作を起こさなくしたんです。

おさむさん
間接的に・・・ですか?

トクガワ
はい。私たちは何かをしようとするとき、直接的にやろうとしてしまうんですね。今回のように「アタマを後ろに引かない」という結果ばかりを追い求めてしまい、なぜそれが起きているのか?やそれが起きているプロセスを全く目を向けないんですね。

おさむさん
プロセス・・・ですか。

トクガワ
そうです。私が提案したことは、おさむさんがお話をするときのプロセスを変える提案だったんですね。そしておさむさんはそれを実行してくれました。そうすることでおさむさんの「お話をするというプロセス」が変わり、これまで起きていたおさむさんの邪魔をしていること、つまり「アタマを後ろに引く」ということが起きなくなったわけです。

おさむさん
直接どうこうするのではなくて、間接的にアプローチする、ということですね。

トクガワ
素晴らしです。まさにその通りです。私は直接的に声を扱うんではなくて、間接的に声を扱っています。直接的なアプローチでは上手く行かないことがほとんどだからです。
そして声が変わればおさむさんの魅力が今以上に引き出されるので、おさむさんを取り巻く環境、仕事や恋愛、人間関係なども間接的に変わっていくわけです。

おさむさん
なるほど・・・。それはとても効果がありそうですね。

トクガワ
そう感じていただけると嬉しいです。
さっきのおさむさんの営業トークは素敵になりましたけど、もっと素敵になれる提案があるのですが聞いてみたいですか?

おさむさん
はい!ぜひお願いします。

トクガワ
わかりました。では先ほどやっていただいた営業トークに、さらに別のアイディアをプラスしてみましょう。

 
・・・と、おさむさんとのレッスンは続いていきました。

今回のレッスンについての解説はこちら

あわせて読んでおくと更に効果的です!

声のことで困ったら

声を出すときのカラダの使い方、ココロの使い方など困ったことやわからないことがあったらご相談に乗りますよ^^ 相談したい方はぜひLINEで気軽に話しかけててくださいね!

今なら『読むだけで理想の声になれるE-Book』も無料プレゼントしています♪

LINEでE-Bookを受け取る

あなたは理想の声になりたくありませんか?

無意味な発声練習やボイストレーニングをやりたいですか?
講師に叱られながらレッスンを受けたいですか?

あなたが抱えている声やコミュニケーションの悩みを解決するために必要なことは、
日常生活を過ごしながらでもできるとてもシンプルなものです。

「カラダの使い方」と「ココロの使い方」をほんの少しでも変えることができれば、
ボイストレーニングや発声練習をしなくても、毎日の生活を通じて、あなたの声はどんどん変わっていきます

誰でも、確実に変化できる方法をお教えします。

おすすめの記事