こんにちは。
発声改善士のトクガワ です。
今回は「ゼッタイにやってはいけない発声法」の第4弾です。
今回テーマに取り上げるのは「声を出すときにアタマを後ろに引く」ということですが、これは発声法というより、多くの人が気付いていないクセですね。無意識にやってしまっていて、すでに習慣として定着していることが発声の邪魔をしているんですけども、代表的なものの1つですね。
あなたは声を出すときにご自分のカラダがどんな風に使われているか知っていますか?
残念ながらほとんどの方は知りません。特に何の意識もせずに声を出して、その時に発声を邪魔するような習慣があっても自覚していません。
でも電車やお店で会話を楽しんでいる人を見ていると、けっこういるんですよね。友だちと談笑しているときでも自分の発声を邪魔しながらおしゃべりしている人が。
別にそれが悪いわけではないですよ。それでも声は出せますからね。
でも、それがあなたの魅力を邪魔しているとしたら、あなたは今のままでいいですか?
・多くの人は、実は自分で発声を邪魔しているが気付いていない
・声を出すとき、ほんの少しアタマを後ろに引くクセが発声の邪魔をする
・あなたの声に関する悩みを解決するためには?
あなたの魅力を邪魔するクセはあなたにはわからない
冒頭の文章を読んであなたはどう感じましたか?
こんな風に感じませんでしたか?
私には「声を出すときにアタマを後ろに引く」というクセがあって、それが発声の邪魔をしていて、私の魅力を邪魔している。そのことに私は気付いていないのね・・・。だとしたら、それに気付いてそれをやめていけばいいんでしょ?簡単じゃない!
こんな風に思いましたよね?
残念なお知らせですが、それは不可能です。
試しに友人や同僚と話すときに、相手のことをよーく観察してみてください。話し始めるときにアタマをほんの少しでも後ろに引いているかかどうか観察してみるのです。
きっと、見てもわからないはずです。
もしくは、あなたが話している時の姿を鏡を使って見てみてください。
きっとアタマを後ろに引いていることに気付かないはずです。
残念ですが、あなたには相手のクセを見抜くこともできなければ、自分のクセを見抜くこともできません。
なぜなら、ご自身にとってはそれがいつも通りのカラダの使い方なのです。だからそれが当たり前なのです。違和感ゼロ、何もおかしなことはないのです。
でもね、確実にほんの少しでもアタマを後ろに引いて、あなたは声を出す邪魔をしながら友だちや同僚と話しているのです。仕事中は取引先や見込み客と話しているのです。
あなたの声の魅力、つまり人としての魅力を邪魔しながら相手とコミュニケーションをとっているのです。
自覚なき邪魔はあなたの魅力を少しずつ奪っていく
きっとあなたは「そのことに自覚がないならいいじゃん」と思うかも知れません。
「私も相手も、誰もお互いのクセを見抜けないならそのままで何が問題なの?」と思うかも知れません。
本当にそれでいいんでしょうか?
あなたは声を使う時はもちろん、毎日の日常生活を通じてあなたの魅力を少しずつ邪魔しているんですよ?つまり毎日の生活を通じて自分自身を少しずつ改悪していっています。
なぜなら、毎日の生活のあらゆるところであなたはご自分の邪魔をするようなことをしているからです。「声を出すときにアタマを後ろに引く」ようなあなたの魅力を邪魔するようなことが、毎日繰り返されているんです。
そんなことを毎日毎日繰り返していれば、その習慣は強化されていきます。あなたの声や魅力を邪魔しているようなことがだんだんと強化されていくわけです。
今は良くても数年後にはどんな風になってしまっているでしょうか?
そしてその習慣があなたのカラダの動きを制限します。制限された動き、つまり仕草は相手が受け取るあなたの印象を変えます。制限されたあなたの仕草を見て、相手がどんな印象を持つかは言わなくてもわかりますよね。
習慣に気づき、それを変える選択ができる
あなたが気付かずにやっている「声を出すときにアタマを後ろに引く」ことは、言わずもがな発声器官に不要なプレッシャーを与えます。不要なプレッシャーを与えられると、当たり前ですが本来の動きは阻害されます。
あなたは気付かずにほんの少しでもアタマを後ろに引いているなら、それはあなたが発声の邪魔をしていることと同じ事なのです。
それだけではありません。
アタマをほんの少し後ろに引くことで起きるバランスの変化が、あなたのカラダ全体にも不要なプレッシャーを与えてしまいます。
E-Bookでも紹介していますが、この不要なプレッシャーというのが私たちのカラダ全体の機能を阻害するんですね。柔軟性や可動性といったカラダの動きを制限したり、呼吸や発声と行ったカラダの機能を邪魔するんです。
だからあなたはまず不要なプレッシャーを与えている習慣に気付かなくてはなりません。
その上で、その習慣を続けるか?それともやめるか?の選択をする必要があります。
もちろん、あなたのカラダの動きや機能を邪魔する習慣をそのままにして置いても、それは間違いではありません。その習慣を止めることが正解でもありません。
カラダの動きや機能を邪魔する習慣をそのままにしていても、私たちは生活することはできますからね。実際、あなたが今そうしていますし、わたしも昔はそうでした。
でもこの事実を知ったら、私はカラダの動きや機能を邪魔する習慣は要らないと思いました。私のカラダの動きや機能を邪魔する習慣を手放した方が、何百倍もメリットがあると思いました。だから今こうしてあなたにもそれをお伝えしているんです。
ところが、習慣に気付いただけでは上手く行かないという残念な事実があります。
なぜなら、多くの人は習慣に気付いたらそれをやめようとしてしまうことにあります。
喫煙や浪費グセ、アルコール依存のような習慣もそうですよね。なかなかやめようにもやめられず、禁煙外来のように医師の力に頼って喫煙の習慣をなくそうとしている人も多いですよね。1人ではやめることが難しいので専門家のサポートを借りるわけですね。
習慣はすでに生活の一部に組み込まれている行動は、これまで何度も繰り返してきた行動なので特に苦痛も不便も感じることなく簡単に実行することができてしまいます。これまでに何度も繰り返した成果もあって、無意識でもそれをすることができるわけです。
だから「習慣を止めよう」としても効果がないんです。だって気付かないうちに行動しちゃうから。
声を出すときの習慣も同じです。「声を出すときにアタマを後ろに引く」という習慣があって、それを止めようとしても上手く行かないことが多いんです。
だって、いつもそうやって声を出しているんだから、毎日の生活の中で何度となく繰り返し練習しているわけです。やめようと思っても簡単にやめられるものじゃありません。だから専門家のサポートを借りてください。
もし私がサポートさせていただくとしたら、「別の習慣で置き換える」という方法を提案します。もちろん、それを採用するかどうかはあなたに決めていただく必要がありますけどね。
自分ではできているつもり
「別の習慣で置き換える」という方法をレッスンで実験したエピソードがあります。
営業のお仕事をしているおさむさん(仮名)がレッスンに来てくださったときのお話です。
おさむさんは、こんな悩みや望みを持っていました。
・お客さんと話すとき、あまり声が出ていないように感じる
・聞き返されることが多い
・そのための対策方法が見つからない
レッスンを通じて、おさむさんはどんな体験をしたのでしょうか?
・・・と、おさむさんとのレッスンは続いていきました。
レッスンを通じて、おさむさんは営業トークの時にご自身のカラダをとても小さく見せている習慣に気づき、それをなくしていくことで存在感が見違えるほどに変化しました。
レッスンのはじめに「声が出ていないような気がする」と言っていたおさむさんは、レッスンが終わる頃には別人の様に活き活きとしていました。
おさむさんが自信を持って堂々と話すことができるようになったのは言うまでもありません。
あなたを邪魔する習慣がなくなれば、声だけでなく存在感も自信も変わる
もう一度、おさむさんとのレッスンを振り返って見ましょう。
レッスンを通じて彼は自分の習慣を変えることができました。そうすることで彼の声はもちろん、営業トークをするときの表情や仕草までもが変わりました。
なぜたったこれだけのレッスンでおさむさんは見違えるように変わったのか?
それはおさむさんが自分で自分の邪魔をしていたことを取り除いたからです。
ただ邪魔を取り除くだけでおさむさんが本来持っていた魅力が引き出されるのです。
おさむさんの場合、話し始めるときにアタマをほんの少しの後ろに引くというカラダの習慣がありました。実はこの習慣がおさむさんの発声をはじめ、あらゆることを邪魔になっています。
おさむさんが話すことや身振り手振りのジェスチャーをすること、表情を作ることなどあらゆることを阻害しているのです。
このあたりはE-Bookにまとめていますので読んでくださった方はもうご存じだと思います。
私はレッスンを通じてその邪魔を取り除くためのサポートをさせて頂いたわけですが、直接的に「話し始めるときにアタマをほんの少し後ろに引く」を解決できるような方法をお渡ししたわけではありません。
一般的なボイストレーナーや発声指導者、話し方セミナーの講師は直接的に物事を解決しようとします。でも、受講生の方にはなかなか成果が現れません。当然です。
直接的な解決は事態を泥沼化させるのが得意です。だって邪魔していることが残っているわけですから。このままレッスンを続けていては指導者側と生徒側の関係が悪化するだけですよ。
指導者側は「この生徒は何度言ってもできない」「練習が足りないに違いない」と考え始めます。生徒側は「先生の言ってることがわからない」「先生の言うとおりにやっているのに効果がない」と思い始めてしまうでしょう。
どちらか一方でもそんな感情を抱いてしまえば、関係性は一気に崩れます。
本当に必要なのは、おさむさんのカラダや思考で起こっているプロセスを理解し、それがおさむさんの悩みや望んでいることにどう関与しているかを推察し、そのプロセスを変えていく提案なんです。
だから私は間接的なアプローチをとって、おさむさんの邪魔を取り除くことができる可能性がある提案をしたわけです。
そしておさむさんには私の提案が見事にハマりました。おさむさんが自分で自分の邪魔をしていたことがなくなり、おさむさん本来の魅力や能力が発揮されたのです。
まとめ
それでは今回のまとめです。
ゼッタイにやってはいけない発声法 その4
「アタマを後ろに引く」
・声を出すとき、ほんの少しアタマを後ろに引くクセが発声の邪魔をする
・「○○しないようにする」は逆の結果(さらに○○する)をもたらす。
・悩みを解決するには間接的なアプローチが必要
人によってカラダの使い方の習慣や考え方の習慣は違いますから、おさむさんに提案した方法があなたに当てはまるかどうかはわかりません。バッチリハマることもあれば、全然効果がない場合もあります。
だから私は「○○さえすればOK」と言うような唯一解のようなアドバイスはしないのです。というか、そんなもの存在しません。LINEで質問をくださった方に私が質問でお返しするのはそのためです。
あなたにはどんな提案が有効かを考えるための情報提供をお願いしているだけです。意地悪をしているわけではありませんからね。
もしあなたの周りに「○○さえすればOK」ということを教えてくれる人がいれば、それはある意味、宗教です。まぁ、その方に教わるか、私に教わるかはあなたが決めることですけどね。
もしあなたが、悩みを解決したり望みを叶えたいと願っているなら、宗教的なレッスンを受けるか?それとも私のレッスン受けるか?どちらが成果が出るかを考えてみてください。
そのための判断材料はこのサイトにたくさんまとめています。
このあたりもぜひ読んでみてください。
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